ヤヱガキ醗酵技研は、中部大学生命健康科学部の河原敏夫教授らが発見したアカモク成分中の抗ウイルス効果を活用した食品添加物規格のアルコール製剤「acamoclean(アカモクリーン)」を開発し、販売を開始した。エタノールが揮発した後も抗ウイルス効果が長期間保持されるのが特徴。10秒で菌・ウイルスを99.99%除去し、最長で1カ月は効果を示す。
アカモクは、日本の浅海域に分布する褐藻類。使用したアカモクは中部国際空港護岸に繁殖した常滑産のアカモクで、2010年より中部国際空港と漁業関係者らが地域資源化を目的として利用を推進してきた。河原教授らの研究において、アカモクをエタノール抽出したエキスを用いて様々なウイルスを対象とした試験を行った結果、新型コロナウイルスを含むエンベロープウイルスやノンエンベロープウイルスなどのウイルス、また、グラム陰性桿菌やグラム陽性球菌などの細菌を除去できることを確認。ヤヱガキ醗酵技研でエタノール水溶液にアカモク成分を配合した試作品を作り、研究開発パートナーである中部国際空港で実証実験を実施し、更なる製品改良を重ね、製品化に漕ぎつけた。厨房の調理器具類の除菌から、共有スペースの施設衛生対策にも利用できる。
成分重量はエタノール59.0%(容量:66.0vol%)、乳酸ナトリウム0.7%、アカモク抽出エキス0.5%、グリセリン0.5%、精製水39.3%。18Lバッグインボックスのほか、1Lポンプボトルでの提供を予定している。