pHと水分活性(Aw)は、微生物制御という観点はもちろん、食品の品質保存上重要なパラメータである。
HACCPでは微生物制御のための3大モニタリング項目として、温度とともにAwとpHをチェック項目としている食品は多い。
しかし、温度については微生物制御の観点からの必要性がよく認識されているが、AwとpHについては、微生物などの危害制御を目的としたモニタリングはあまり行われてこなかった。
ただ、「食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準」が平成5年に一部改正されたことにより、ハム・ソーセージなどの非加熱食肉製品には表示事項にAw及びpH値の追加を義務づけられ、「当該製品について適正な保存基準が表示されていること及び保存基準が遵守されていることを確認する」ものとして、現在では大手メーカーを中心にAwとpHによる監視はほぼ定着している。
また最近では健康志向を反映し、タレ・調味料などにおける減塩化が進んでいるが、これらは微生物の面から見ると腐敗・変敗しやすい食品であることから、よりシビアなAwとpHの管理が求められるようになっている。
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