オリザ油化は、日本国内(一部海外)向けの食品・化粧品原料全ての「オリザセラミド®」の規格中に新たに「フリーセラミド(Elasticamideを含む)」の確認試験を追加すると発表した。対応は2023年10月出荷分より実施される。
植物由来のセラミドは「グルコシルセラミド」が正式名称であり、同社の米由来セラミド原料「オリザセラミド®」シリーズでも「グルコシルセラミド」を規格化している。一方で、ヒトの肌(角層)にはグルコシルセラミドから糖(グルコース)分子が外れた「セラミド」が構成成分として存在しており、植物由来グルコシルセラミドと区別するため「ヒト型セラミド」や「フリーセラミド」と呼ばれている。
同社は「オリザセラミド®」シリーズ全てに「フリーセラミド」も含まれることを確認することができたため、「フリーセラミド確認試験」を合わせて規格化することにした。このヒト型セラミドであるElasticamideの米における単離・同定は世界初で、現在特許出願中。
近畿大学薬学総合研究所の森川敏生教授との共同研究では、「オリザセラミド®」から単離したフリーセラミドがヒト型セラミド6(AP)(別名“Elasticamide”)と同一構造であることが調べられた。また、同社の独自研究によりElasticamideが美白作用を有することが明らかにされている。
グルコシルセラミドの機能性は、これまで保湿作用が知られているが、「オリザセラミド®」には美白作用も有することが臨床試験で確認されており、“Elasticamide”と“米由来グルコシルセラミドの主要成分”が強い美白作用を有することも明らかとなっている。
同社は「オリザセラミド®」全シリーズを分析した結果、全てにElasticamideが含有されていることが確認できたため、規格書および試験成績書に「フリーセラミド(Elasticamideを含む)」の確認試験を追加することを決定した。 今後は、「オリザセラミド®」に含まれるその他の成分研究や、免疫機能を始めとした様々な機能に関する研究を進めていく。