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レトルト食品等の個別表示ルール改正・廃止に向けて議論

消費者庁は、11月27日に「第7回 個別品目ごとの表示ルール見直し分科会」を開催した。当分科会は、横断的な食品表示基準が存在することを踏まえ、「個別品目ごとの表示ルール」がある食品分類について、ルールの要否及び改正の必要性について議論する場となっている。これまでの分科会では、多くの業界団体が表示ルールの改正・廃止を求めてきた。今回の議題は「レトルトパウチ食品」「魚肉ハム及び魚肉ソーセージ」「パン類」の個別ルールの見直しである。

「レトルトパウチ食品」については、日本缶詰びん詰レトルト食品協会より主に2点要望があった。1点目は、食品の定義について、「レトルト食品」の定義が食品表示基準(JAS法由来)と食品規格基準(食品衛生法)で異なっていることを指摘。どちらも「気密性及び遮光性を有する容器に密封されたもの」とあるが、後者では例外規定として、「品質低下のおそれのない場合には遮光性がなくても良い」とある。つまり現行の食品表示基準はいわゆる「アルミパウチ」のみを含み、近年増えている「アルミレスパウチ(透明パウチ)」は対象外となっている。そこで表記をそろえるべく、例外規定のかっこ書きを求めた。2点目は香辛料について、横断ルールでは原材料に占める重量の割合が2%を超える香辛料は名前を表示する必要があるため、今の個別規定である「香辛料」総称表示の維持を要求した。こちらは国際的な整合性なども加味して消費者庁にて折衷案を探すとのこと。

「パン類」について、日本パン工業会は名称や定義については基本的に現状維持を求めたが、定義の中の「イースト」という語句を「パン酵母」に変更するよう求めた。「イースト」に人工的な印象を持つ消費者がいることが理由。また、糖類の原材料表示について、現在の個別規定では総称のみを表示するよう規定されているが、消費者から具体的な糖名に関する問い合わせもあるため、横断ルール(総称の次に使用した糖名を表示)への移行を求めた。ただコストや環境面の問題を考慮し十分な移行期間が必要だと加えた。

5月29日の第1回よりヒアリングが行われてきた各品目については、年度内にとりまとめて懇談会に報告され、改正案作成に向けて進んでいく。

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