ロンザは3月19日(水)に都内で「ロンザ・イノベーションセミナー」を開催した。サプ
リメント市場に関する日本・世界の最新動向やロンザのカプセル技術、サプリ向け素材な
どに関する情報が披露された。
ロンザ株式会社 代表取締役 小林 亨氏による「本日のセミナーがビジネスや製品開発の
一助になればと思っている」という旨の挨拶に続き、セミナーでは4名による講演が行われ
た。
■世界のサプリメント市場:最新トレンドとこれからのビジネス機会
Innova Market Insights社 田中良介氏
Innovaが有するグローバル規模の豊富なデータをもとに、現代の消費者が求める健康ニー
ズとサプリメント市場の最新トレンドを深掘り。「セルフケアの重要性が高まるとともに
、予防に対する意識は世界各国で高まっている。その背景には高齢社会と医療費高騰があ
り、予防という面でサプリメントが活用される可能性がある」と語るとともに、サプリメ
ントの世界最新トレンドの一例として急成長するスポーツサプリを取り上げた。今までは
エナジー系やスタミナ関連が中心であったが、最近ではパフォーマンスアップのためのメ
ンタル系も着目されているという。
■機能性表示対応素材 UC-II®とCarnipure® 新たな領域への挑戦
ロンザ株式会社 営業部長 (原料) 鶴若裕仁氏
ロンザが有する非変性Ⅱ型コラーゲン「UC-II®」と、L-カルニチン「Carnipure®」は以前か
らその機能性が良く知られており、機能性表示食品としての受理実績も有する。
・非変性Ⅱ型コラーゲン「UC-II®」 関節の炎症抑制や関節軟骨合成の促進機能が知られて
いる素材で、機能性表示食品では膝の動きの改善機能だけでなく腰の不快感軽減に関する
機能性表示にも対応している。身体の他の関節部分への効果も考えられるという。
・L-カルニチン「Carnipure®」 脂肪燃焼機能が良く知られており、ダイエットやスポーツ
関連の素材として認識されている。特筆すべきは、臨床試験にて単回摂取で脂肪燃焼効果
が確認されていることで、生活習慣病に関する分野にも広めたいという意気込みが語られ
た。
■ロンザの革新的な剤形ソリューションで健康トレンドに挑む
Lonza Director, R&D DFS & Product Development、Saiyed Zainulabedin氏
ロンザは100年にわたるカプセル開発の歴史を有し、幅広い種類のカプセルを展開してい
る。今のトレンドは機能性素材を体内にどう届けるかということで、それがカプセル剤形
をどうするかということに繋がってくる。同社のカプセル技術を応用することで、機能を
有しながら見た目が美しいカプセルや、混合禁忌の2素材を1カプセルに仕立てたり、放出
性に変化を持たせたりできることから、他とは異なる特徴のあるカプセル製品の開発に繋
げられる。
■IFF HEALTH SCIENCESのご紹介
ダニスコジャパン株式会社(IFFグループ) 土屋大輔氏
40年以上の実績、10万株以上のライブラリーと豊富な論文数を誇るプロバイオティクス
「HOWARU®シリーズ」。整腸や免疫に関する機能はもちろん、女性の健康、口腔ケア、
メンタルヘルスなど様々な機能が調べられており、顧客のコンセプトに沿った製品が提案
できるのを強みとする。同社の有する植物エキスとの組み合わせや、ロンザのカプセル技
術を応用したシンバイオティクス訴求の処方なども紹介した。