安全性確保の観点から利用拡がる食品機械用潤滑剤(油)
食品工場で機械・設備に使用されている潤滑剤・潤滑油がHACCP運用上重要であることが食品メーカーや機械メーカーで認識され、食品機械用潤滑剤(油)の利用が確実に拡がっている。毛髪、虫・小動物など以上に、品質管理担当者が異物混入問題として考慮する必要があるといわれる。その理由としては、製品の特性上、油分・化学品を含有するため、接触・混入した製品を摂食した場合に、人体に悪影響を及ぼしかねないからだ。米国・EUでは食品機械には専用の潤滑油を使用することが標準になっており、その安全性についてはFDAとNSFによって安全基準が設定されている。
国内においては潤滑剤(油)の混入事故が起これば、食の安全が根底から揺らぐにもかかわらず、未だ安全基準が設定されていない。こうした中で、食品工場用潤滑剤(油)の法制化を目的とした食品工場用潤滑油研究会(F.G.L.研究会)が発足し4年目を迎え、その成果・動向にも注目が集まっている。
本稿では、食品機械用潤滑剤(油)の最新情報と企業動向を紹介する。
■食品機械用潤滑剤で唯一の規格―NSF H1
■H1潤滑剤取り扱い企業の動向
■インタビュー■
研究会発足の原点に立ち返り法制化に向けた具体的な施策を実行
日本トライボロジー学会 F.G.L研究会主査 齋藤 美也子 氏
■有力食品機械用潤滑剤サプライヤー■
NOKクリューバー
サン・マリンディーゼル
住鉱潤滑剤
レッド&イエロー
ルブリプレート ルブリカンツ
藤本油化