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【連載/話題追跡】改正食品衛生法成立、HACCP制度化の手引書公開も

6月7日、衆議院本会議で改正食品衛生法が可決成立した。

健康産業新聞1646_話題追跡

15年ぶりとなる今回の改正の概要は、(1)広域的な食中毒事案への対策強化、(2)HACCPに沿った衛生管理の制度化、(3)特別の注意を必要とする成分等を含む健康被害情報の収集、(4)国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備、(5)営業許可制度の見直し・営業届出制度の創設、(6)食品リコール情報の報告制度の創設、(7)その他(自治体等の食品輸出関係事務に係る規定の創設等)となっている。健康食品に関連する(3)は、健康被害の未然防止を目的としたもの。

(1)のHACCP制度化に向け、健康食品に関する手引書は日本健康・栄養食品協会が作成。健康食品における錠剤、顆粒・粉末、ハードカプセル、ソフトカプセル、液体のサプリ5剤形でHACCP文書作成のモデルプランを出し、健食GMPの「製品剤形表」から作成可能なHACCPの「重要管理票プラン」など、なるべく書面上の手間を省ける内容で厚労省へ提出。手引書の内容を確認するのは、厚労省の「食品衛生管理に関する技術検討会」だが、「3月22日開催の第2回目の検討会より、まだ正式な指摘事項の取りまとめがきていない」。「健食GMP認証工場企業に対しては急遽、手引書がずれ込む旨を連絡した」日健栄協という。厚労省では、「現在取りまとめ中。時期は未定だが、なるべく早く指摘事項を出すようにする」(6月13日現在)としている。

今後の流れとして、厚労省の取りまとめの指摘事項に対し、日健栄協が回答し、再度厚労省で確認後に公開の検討会日時が決定。そこで承認した後、ようやく正式な手引書が各地方自治体に通知される。その後に日健栄協では東京、大阪、福岡での説明会を開催予定だ。

なお、厚労省では、(5)(6)(7)など新たに創設する制度の概要についても「円滑な施行に向け、なるべく早く出すよう鋭意努力する」という。⑤は、営業許可対象外の事業者の所在などを把握する狙い。現行で許可を求めていない製造業に対して、届出または許可が必要な制度とする。

HACCPは通常、手引書を基に、保健所など各地方自治体の食品衛生監視員が事業者指導を実施。制度化となれば、国内導入率約15%程度のHACCPの確認作業は膨大なものとなる。

改正案について審議した6日の厚生労働委員会では、「(各企業の)HACCP導入をどのように確認するのか」(自民党:木村哲也議員)との質問に対し、「営業許可の更新時や、定期的な立ち入り検査時などに、現行制度と同様に確認することとなる」(厚生労働副大臣:高木美智代氏)と回答。「従来の画一的・網羅的な指導ではなく、衛生管理計画やその実地状況に関する記録を検証することとなる」とした。

ウェブでは一部を公開。記事は「健康産業新聞 1646号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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