消費者庁は7 月27日、「健康と生活に関する社会実験プロジェクト」に基づき徳島県で実施した調査の結果を発表、機能性表示食品の摂取経験があるのは3人に1 人の割合だった。
調査は今年1月、徳島県内に在住するとくしま生協の組合員を対象に実施、3,467人からのアンケート結果を集計した。
保健機能食品について、「どのようなものか知っていた」との割合は、特保が47.3%、栄養機能食品が21.7%、機能性表示食品が16.2%。認知度はいずれも2016年度に実施した全国調査を約5ポイント上回った。保健機能食品のいずれかを知っていた3,242人を対象に、この1 年間の摂取状況を聞いたところ、「継続的に摂取している」「摂取したことがある」の合計は、特保が63.7%、栄養機能食品が42.6%、機能性表示食品が33.5%となった(グラフ)。
保健機能食品のいずれかを知っていた人で、保健機能食品にある「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」との表示を見たことがあるのは58.3%だった。
消費者庁は昨年7月、徳島県に開設したオフィスで「行動経済学等を活用した消費行動等の分析・研究プロジェクト」を立ち上げ、「健康と生活に関する社会実験」に着手。行政の情報提供が消費者の行動に与える影響などを調査している。今回の社会実験について、シカゴ大学教授のリチャード・セイラー氏がノーベル経済学賞を受賞したことで注目される「行動経済学」の政策への応用の試みの一つとしている。実験の実施期間は17~19年度。今後、モニターの行動がどのように変化していくのかを調査していく。
本記事は「健康産業新聞 1650号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら
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