「国民健康・栄養調査」では、平成28年に重点項目として糖尿病などに関する調査を発表している。糖尿病有病者は12.1%。男女ともに50代以上の糖尿病有病者が顕著に増えており、70代以上の男性は23.1%だった。高齢者の増加のほか、運動不足や食生活の乱れなどで肥満者が増えているのが原因とみられる。推計人数を算出すると、糖尿病有病者は平成9年以降増加し、約1,000万人で過去最高となった。糖尿病予備群は、一時期の増加傾向に歯止めが掛かり、減少しているものの、専門家は糖尿病予備群が糖尿病有病者に移行しないための予防が重要と指摘する。
健食業界では、血糖値上昇抑制や血糖値降下作用、インスリン抵抗性改善、糖代謝改善、糖吸収抑制作用などが確認されている機能性素材が流通。トクホや機能性表示食品では、難消化性デキストリンが血糖関連訴求の商品に最も多く使用されている。トクホでは小麦アルブミン、大麦若葉由来食物繊維、ネオコタラノールなど、機能性表示食品ではサラシア由来サラシノール、ターミナリアベリリカ由来没食子酸、イヌリンなどに加え、新規成分ではボタンボウフウ由来クロロゲン酸、ナリンジンなどが登場している。ほかにも抗糖尿関連素材では、ギムネマ・シルベスタ、アオバナ、桑葉、キクイモ、ヤーコン、トゲドコロ、ゴーヤー、シークヮーサー、希少糖―― など特色ある機能性素材が流通している。
本記事は「健康産業新聞 1663号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら
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