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「植物性の健康観」「美味しさ」等 ブランディング戦略が本格化(特集/プラントベース)

植物由来のプラントベース食品が世界的なトレンドとなっている。この潮流はここ数年で日本国内にも波及、「日本人がもつ植物性たんぱくのイメージの良さ」「大豆に馴染みある食文化」「アレルギーをもつ人の代替需要」「食事摂取基準改定によるたんぱく質摂取量の引き上げ」「低脂質・低カロリーなヘルシー感」など、日本の市場特性を考慮したブランディング戦略が本格化している。サプライヤーサイドでは、ヴィーガン対応のみならず、“ゆるべジ層”向けなどの商品開発を強化していく動きが進んでいる。

米国プラントベース市場、2ケタ伸長 24年は8~9兆円

プラントベース市場が急拡大している――。

米国のPlant Based Food Associationによると、「2020年度の米国プラントベース市場は27.1%の市場伸長率を記録した。2024年の市場規模は8 ~ 9 兆円に到達する見込み。いま最も急成長がみられる分野のひとつ」としている。

この急成長の背景には、世界的な人口増加による食肉の需給バランス懸念、環境配慮、健康志向、動物福祉・権利、多様性の尊重などが挙げられており、植物由来のプラントベース食品への注目が高まっている。

プラントベースの代表格は代替肉や植物性ミルクだ。代替肉のメイン原料は大豆やエンドウ豆が流通している。粒形状の素材は近年の技術革新により、保水性や肉粒感、繊維感、クリスピー感を表現することが可能に。本物に近い食感(硬さ、歯切れ、ふんわり感)などを演出できるようになった。ハンバーグや唐揚げ、ナゲット、シリアルバーなどの商品開発が活況を呈している。

植物性ミルクのトレンドはオーツミルク。食品大手ダノンの試算によると、「オーツミルクの売上(国内)は5年後に100億円を超え、プラントベース飲料の10%以上のシェアを占める」と予測する。

市場ではアレルゲンフリーや乳糖フリー、自然な甘さなどを打ち出した商品開発が活発だ。昨今では飲用用途のみならず、「料理素材」として提案する動きも。スイーツなどのレシピ開発も市場拡大を後押ししている。

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