厚生労働省は、「いわゆる健康食品」との関連が疑われる健康被害情報について、製品名・成分名を伏せた上で公表を始めるとともに、より情報を収集することを目的とした検討を開始した。3月29日に、専門家WG「指定成分等含有食品等との関連が疑われる健康被害情報への対応ワーキンググループ」(座長:新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科学分野教授、曽根博仁氏)を開催し、都道府県等から厚労省に報告する判断の目安となる「確認シート」や、均一な情報収集のための「報告フォーマット」等について議論。今後、自治体や業界団体から意見を聞き、改めてWGで検討を行い、必要に応じ、2002年10月の通知「健康食品・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領」を改正する。
健食の健康被害疑い情報、
22年はわずか4 件
厚生労働省は2020年6月から、改正食品衛生法に基づく4つの指定成分について、関連が疑われる健康被害情報の公表を開始。さらに、それ以外の「いわゆる健康食品」の情報についても製品名・成分名を伏せて公表することを決めた。厚労省に報告された「いわゆる健康食品」との関連が疑われる健康被害情報は、20年6 〜12月が7 件、21年が7 件、22年が4 件で、計18件。厚労省の専門家WGでは、この18件について、注意喚起を含む緊急対応が必要な状況ではなく、因果関係の分析にはさらなる事例の集積が必要と判断している。
一方、2016年に行われた厚生労働科学研究で、健康被害の相談を受けた医師・薬剤師が保健所に報告しなかった主な理由は、「報告するほどではない」「健康食品が原因と断定できなかった」の2つだったと報告。消費者も同様の理由が主だった。・・・
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