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【コラーゲンペプチド】 タンパク強化のニーズも高まる

美容訴求素材として国内では安定した売上をみせるコラーゲンペプチド。コロナ禍では買い控えやインバウンド需要の喪失により市場売上の減少を余儀なくされたが、2021年より反転。日本ゼラチン・コラーゲン工業組合の発表では、コラーゲンペプチドの販売量が2年連続で増加を記録。2022年(令和4年度)は6,645トンとなり、過去最高を記録した。このほど同組合が発表した昨年(令和5年度)の最新版では、コラーゲンぺプチドの販売量合計は6,272トンに。食用用途では5,219トンと、こちらも前年割れしたものの、令和3年度を上回るなど水準で、堅調に推移している。現在、コラーゲンペプチドについては国内にとどまらず欧米や東南アジアでも需要は旺盛。グローバル規模で伸長しており、世界市場の年平均成長率は9%の高水準で推移するとの試算もでるなどホットな素材として注目を集めている。美容訴求用途はもちろん、筋肉や関節、腱などのサポート作用に加え、ここ数年はタンパク増強を目的とした利用も進んでいる。

工業組合発表 コラーゲン販売量食用は微減

日本ゼラチン・コラーゲン工業組合が先月発表したコラーゲンペプチドの販売量の最新版(令和5 年度)では、前年度比6 %減となる6,272トンで着地。2 年連続で増加を記録していたが、一旦足止めとなった。このうち「食用」用途の販売量は5,219トンで同3%減となった。調査は、同工業組合に加盟している14社を対象に実施したもの。令和3 年から2 年連続で増加していたが、減少に転じた格好だ。ただ、アフターコロナで美容向け商品の開発が再開したことや、長らくのマスク生活によって引き起こされた肌トラブル対策などの新たな需要が登場するなど、依然として引き合いは強い。また、近年のプロテイン人気の延長からか、タンパク強化を目的としたニーズも新たに出てきており、今年度の販売量復調が期待される。
「輸出」用途も苦戦した。3 年連続で減少。ここ数年海外では、サプリメントへの採用をはじめ、コラーゲンの利用が拡大するなど好調で、同組合の発表によると2020年(令和2 年度)には輸出量が大幅に伸びていた。ただ、以降は減少が続いており、コラーゲン人気に伴う海外メーカーの台頭など、競争が激化したことも要因か。海外への展開について国内コラーゲンメーカーへの聞き取りによると、「中国越境ECやベトナムなど東南アジア向けの輸出は増えている」との声が挙がるなど、現地でのニーズは着実に高まっているようだ。海外では日本製コラーゲンペプチドの品質が高く評価されており、今後の巻き返しにも注目が集まる。

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