睡眠課題の取組は経済的、身体的な利益をもたらすことから様々な業界が参入し一大マーケットを築いている。健食分野でも、大手ドラッグストアでは、サポート商品の陳列が定番に。機能性表示食品や、新原料を配合したサプリメントなどが並ぶ。また、コンビニでもリラックゼーションドリンクは定着しており、若い層の睡眠課題のニーズに応えている。機能性表示食品の分野では、「睡眠の質向上」だけでなく「女性の睡眠の質」「睡眠・起床のリズムを整える」など+αのヘルスクレームで差別化した原料提案を行う企業も見られる。飽和状態と思われていた睡眠サプリメント市場だが新規参入・新製品上市により今後も市場拡大が見込まれる。
国や業界団体の睡眠プロジェクトが活況
厚生労働省は8月、2024年度版厚生労働省白書を発表。今回初めて、「こころの健康」をテーマとした。同白書の中では、睡眠についての重要性にも触れており睡眠時間と心の健康は関係していると強調した。これらの対策として、都道府県と連携し相談窓口の設置などを行っている。寝具メーカーの西川と調査会社のクロスマーケティングが今年9月に発表した「睡眠白書2024」によると、調査対象者1万人の内、睡眠に対して「満足している」と答えた人は35.0%となり、前年の30.5%を5ポイント上回り改善傾向がみられた。睡眠の質に満足している割合は、34.5%と昨年よりも4ポイント増加。睡眠についてのリテラシーが上がっていることが伺える。また、「睡眠の質を高めるために新しく購入・取り入れたもの」として、「枕」(15.3%)、「マットレス」(8.3%)の回答が上位を占めたほか、サプリメント、機能性表示食品、飲料を合わせると7.4%で、食品を活用して睡眠の質を高める行動を起こす人が一定数いることがわかった。
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