日健栄協の新理事の顔ぶれが決まった。なるほどという人もいるがどうしてという人もいて、人事から見えてくる財団経営のメッセージは、改革よりも現状維持ということか。この団体は発足してから、JHFA制度の制定などで、様々な優れた人材を集めながら、右肩下がりで生き延びてきたような気がする。厚労省や消費者庁の健康食品政策のめまぐるしい変化が影響したとはいえるが。何処を目指すのか、何をしてくれるのか、答えは茫洋としていて分からない。漂流する船である。積荷はまだあり、節約すれば命に別条はない。しかし、船の目指す航路も港も見えてこない。下田理事長の下で、行政と業界を結ぶとのメッセージが出され、副理事長から改革のメッセージも出たが、結局、消費者庁の機能表示議論の中で、存在感は薄い。実は、やり方によれば、大いに存在理由があるというのが外野の見立てだが。テレビの人気ドラマ「ルーズベルトゲーム」ではないが、全員野球ができるように、理事長は全ての理事と、日健栄協の役割について議論し、力ある理事にその役割の一部を委託してみてはどうか?優れた人々もいるようだし、逆に名誉職に甘んじているだけの人にはお引き取り願い、実力者を中心に筋肉質の財団に、消費者庁や厚労省を動かす圧力団体に作り直してはどうか?行政は法律以外では素人である。検討会のメンバーも、理事の中から業界事情に精通した6、7名をピックアップすれば、今よりましな議論はできるはずだと思う。
話は変わるが、美人との飲み会を抜け出しても、欠かさないのが金曜日夜のNHK白熱授業だ。テーマは「宇宙膨張驚異の発見、ダークマターへの道のり」だ。物理の授業だが、数字を大雑把に掴むことで確信に迫れるというのが、私の理解だ。これにより4桁の掛け算も、落下速度の違いも、果ては、巨大な牛が生まれるかという生物学的な課題にも、見事な回答が即座に得られる。大きな牛では、牛を球体に例え、表面積(4 πr の二乗)と容積(4 / 3 πrの三乗)を計算することで、皮が破れ、不可の結論が導き出せる。驚きの連続で、政治も経済もこのような単純化で理解ができると。実は健康食品をめぐる議論は未知の要素が多く、行政も消費者も産業界も迷走を続けている。栄養、高齢化、食事、肥満、行政、医学、薬学、農芸化学、生き方、時には送りつけ詐欺など。これらの要素を整理し、わかりやすい道筋を議論して行くこと、単純化の手法が日健栄協の再生のヒントになると思うのだが。
健康産業オンライン
【主張】日健栄協は存在感を示せ
健康産業オンライン
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