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カイゲン、東大と共同研究、「ガニアシ」で新知見

 カイゲンファーマ㈱( 東京都墨田区、03-5819-2810)は、北海道産マコンブ仮根由来の特許素材「ガニアシ」の新知見として、がん細胞のアポトーシス亢進作用を有することを解明した。研究は、東京大学農学部、健康予防科学研究所と共同で行われたもの。成果は「がん予防学術大会2014」で発表した。
 カイゲンファーマ㈱では、2006年にはがん細胞を培養している溶液に「ガニアシ」を添加することで、がん細胞におけるアポトーシスが亢進されたこと確認。2010年にはマウス実験により、1 日2 回14日間経口投与した結果、がん細胞の増殖が軽減されたことを見出しており、「今回は、ガニアシの持つ作用の分子機構を解明する一環として、細胞死受容体依存性のアポトーシスを阻害する因子に及ぼす影響を調べた」としている。
 研究では、がん細胞を移植したマウスに、「ガニアシ」を毎日2 回14日間経口投与(100mg/kg/日)。その結果、アポトーシス阻害因子の発現が低下していることがわかった。また、並行して行ってきた研究で、遺
伝子糖尿病マウスに「ガニアシ」を経口投与したところ、末梢血中のアディポネクチンが低下することを確認。「近年、臨床試験としてアディポネクチンががんの進行を軽減するという報告がある」ことに着目し、「ガニアシ」のアディポネクチン産生に及ぼす影響も調べた。
 その結果、健常加齢マウス、老化促進マウスおよび健常加齢マウスにおいて、「ガニアシ」が加齢に伴って低下する末梢血中のアディポネクチンの低下を軽減することを突き止めた。研究チームでは、「アディポネクチンの分泌は、腫瘍壊死因子αによって促進されることが報告されており、ガニアシのアディポネクチン低下軽減作用は、腫瘍壊死因子αを介している可能性がある」と分析している。

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