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【特集】抗糖化 生活習慣病リスク軽減のカギ 認知拡大

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 次代エイジングケアの急先鋒として注目が集まる糖化対策。消費者の健康意識の向上や美容意識の高まりを背景に糖化対策の重要性が認識されはじめている。抗糖化をテーマにした化粧品の登場を皮切りに、健康食品やサプリメント、健康飲料に至る幅広い商品で抗糖化素材の採用が進んでおり、今後も業界注目のテーマといえそうだ。機能性研究も年々厚みを増しており、美白や美肌を中心にエビデンスを蓄積。一方で最近では、老化促進の要因や生活習慣病リスクの拡大につながるとして、あらゆる角度から糖化リスクについて検証されている。医療費の削減、健康寿命延伸の観点からも重要なカギを握っている糖化対策。機能性表示制度の利用を目指す企業も出てきており、今後消費者の関心はますます高まりそうだ。


女性層を中心に糖化への関心高まる AGEs阻害をキーワードに商品化活発
 「糖化によって肌老化が進行する」という美容概念の登場で、美意識の高い女性を中心に認知が広まった糖化対策。現在では、“エイジングケアの救世主”や“エイジングケアの最先端”とも表現され、抗酸化と並んで重要視されるようになった。同志社大学 生命医科学部エイジングリサーチセンター/糖化ストレス研究センター研究員の八木雅之氏によると、「2014年秋の調査では糖化の一般認知が29%に達した」としており、メディアで取り上げられる機会も増えた現在では、認知度はさらに向上しているといえそうだ。
 糖化と密接な関係にあるのがAGEs。AGEsはAdvanced GlycationEndProducts(糖化反応最終生成物)の頭文字を取ったもので、糖化反応によって生成される化合物。AGEsの生成により、肌のくすみや弾力低下によるたるみ、しわ、しみなどの皮膚老化を促進させる要因として知られ、さらに年齢を意味するAGEから連想もしやすく、消費者に認知されている。
 市場では、養命酒製造が手がけるダイエット、美容訴求の健康飲料『食べる前のうるる酢』の販売が好調。今年に入り商品もリニューアルするなど、ヒット商品となっている。同品は、野菜から食事を摂取する食事の仕方“ベジタブルファースト”の理念を取り入れ、“飲むベジタブルファースト”をキャッチコピーに、抗糖化素材「AGハーブMIX」も配合。商品にもAGハーブMIXの名称を記載するなど糖化対策を意識した商品となっている。サプリメントでは、資生堂ベネフィークシリーズの新商品『ホワイトブルーム』に、抗糖化素材「桜の花エキス」が新たに配合。さらに、抗カルボニル化を訴求する「ブロッコリースプラウト」など複数の機能性素材を配合し、新なコンセプトで打ち出す。また、MLMのモリンダジャパンでは、今年に入りAGEs量を表す単位「exAGE(イーエックス・エージーイー)」の商標権を取得。会員向けウェブサイト「トゥルーエイジ コミュニティー」によりAGEsが作られる仕組みや、リスクを予防する料理レシピ、ライフスタイルなどに関する情報交換が行える場を提供するなど、AGEsのリスク予防に関するビジネスモデルを構築している。



“食後血糖上昇”、“酸化”、“紫外線” 糖化促進の三悪にも着目
 糖化と密接な関係にあるのが食後高血糖。食後血糖値の急激な上昇により、インスリンが分泌され、血中の糖や脂肪を体脂肪として蓄積しやすくなることに加え、余剰の糖がタンパク質と結合することで糖化を促進する。また、高血糖を招く食事は糖尿病になりやすいほか、肥満、肌老化にもつながるため、その対策の必・・・


機能性表示制度の利用に期待
 業界関係者が期待する機能性表示食品制度。抗糖化カテゴリーでも表示の実現を切望するメーカーが少なくなく、制度利用実現に大きな期待が寄せられている。抗糖化に関する受託試験を数多く手がけるエイキットでは、「機能性表示制度に関する問い合わせは多い」としながらも、・・・
(続きは3/2発行・本紙1591号で)



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