2016年度における「2人以上世帯」のサプリメント支出が前年度比6.8%増となったことが、総務省統計局が先月28日に発表した家計調査報告でわかった。支出全体が伸び悩む中、サプリは好調な結果となったが、サプリ支出を牽引してきた高齢者を中心とする無職世帯が7ヵ月連続減の大ブレーキ。支出額が大きいだけに、このまま無職世帯のマイナスが続けば、健康食品市場全体にも影響を及ぼす懸念が生じている。
家計支出全体↓ サプリ↑
「 2 人以上世帯」の消費支出は16年度、全ての月で前年同月を下回った。食料費は魚介類の高騰などもあり、昨年 8 月から8 ヵ月連続の実質減となっている。
クロレラやアロエなど、サプリメント形状の健康食品等を対象とする「健康保持用摂取品」の16年度支出額合計は、1 世帯当たり 1 万5,173円。前年度比は6.8%増となった。金額ベースで 1 万5,000円を超えたのは2005年度以来となる。昨年 8 月に前年同月比で40%増と記録的に伸長したことも数字を押し上げた。
「 2 人以上世帯」の内訳は、勤労者世帯(いわゆるサラリーマン世帯)が49%、無職世帯が34%、個人営業などの世帯が17%。無職世帯の大多数は高齢者となっている。
全体では好調な結果になったものの、この無職世帯のサプリ支出を月別に見ていくと、16年度上半期は 2 ケタ増を連発していたものの、秋口にかけて失速。9 月から 7ヵ月連続のマイナスとなった(右上・・・
地域別サプリ支出、トップ「四国」
全国10ブロックの支出額を見ると、16年度でサプリ支出額が最も多かったのは「四国」で 2 万5,655円。前年度比93%増と急伸しており、全国平均を 1 万円ほど上回っている。2 位は「沖縄」で 1 万6,320円(前年度比40.6%増)、3 位は「北陸」で 1 万5,691円(同35.4%増)。最も少なかったのは「九州」で 1 万3,099円(同3.7%減)だった。なお「関東」は 1 万5,286円(同0.1%減)で全国平均をやや上回る水準となった。
なお「二人以上世帯」に単身世帯を加えた「総世帯」の結果は今月16日に公表。健康産業速報 5 月19日配信号でその結果を掲載する。