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【ビューティ&ウェルネスジャパン】温泉利用型健康増進施設(連携型)自治体が加藤厚労相と意見交換「温泉地の地域振興に活用を」

8月29日、温泉利用型健康増進施設(連携型)活用に向け、認可自治体代表と加藤勝信厚生労働大臣との意見交換が実現した。今年7月、新たに温泉利用型健康増進施設の「連携型」として、北海道豊富町(豊富温泉ふれあいセンターと温泉自然観察館)と、大分県竹田市(長湯温泉療養文化館御前湯とB&G直入海洋センター体育館)の2施設が認定された。


厚生労働省は、国民の健康づくりを推進する「健康増進施設認定規程」を策定しており、運動型健康増進施設、温泉利用型健康増進施設、温泉利用プログラム型健康増進施設の3類型の施設に、大臣認定を行っている。温泉利用型は、健康増進のための温泉利用及び運動を安全かつ適切に行える施設(全国20施設)で、利用者が一定の要件を満たして療養に活用することで、往復交通費や利用料などについて所得税の医療費控除を受けられる。しかしながら、地域住民の健康づくりとして活発な活用とは至らなかった。同一建物内に温浴施設と運動施設が一体的に整備されていることという認定条件も認定施設増加へのネックポイントとなっていた。そこで、竹田市や豊富町など7自治体と、NPO法人健康と温泉フォーラム(会長三友紀男)は、温泉地に近距離に存在する温浴と運動施設を連携させる健康増進施設認可への道を模索し、2015年6月に当時の厚生労働大臣に要望した。その後、16年度から認定要件が緩和され、ついに第1期として7月4日に北海道豊富町が、続いて7月29日に大分県竹田市が認可されるに至った。

意見交換では、温泉地が考える「温泉力」や温泉入浴等のエビデンス調査の重要性ついて話題が及んだ。連携型の取り組みについて、加藤大臣は「地域住民の健康増進はもとより国民の健康増進が図られ、地域振興の新たなモデルとなる」との期待を述べ、今後、「制度の周知、拡大を図る」とした。竹田市長首藤勝次氏は「この温泉利用型健康増進施設の取り組みを契機に、温泉を活用した予防医療・健康づくりと新たな観光振興をキーワードに個性的な温泉地形成に取り組みたい」と話している。地域の様々な資源を活用し、保養・療養目的の観光交流という市場創出へ向けた、温泉地自治体の新しい取り組みが始まった。


(9月11日~13日、東京ビッグサイト西ホール、併催「アンチエイジングジャパン」、「スパ&ウエルネスジャパン」展示会場は10:00~17:00)


 

 

 

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