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【2018年上半期総括と下期展望】人口減でも光明あり、世界の健康ニーズを狙え ターゲットは20年4,000万人のインバウンド、海外進出も

健康食品市場のさらなる成長には、国内需要に対応しつつ、グローバル市場を見据えた戦略が求められている。インバウンド需要は、帰国後に越境電子商取引でリピート購入するという好循環を生み出しており、成功のモデルケースとして注目される。本号では健康食品マーケットを統計ベース中心に読み解くとともに、人口減少や人手不足など、市場を取り巻く環境について考察した。

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第一章マーケット動向

17年度サプリ支出3%増 ネット通販が牽引

総務省が今年5 月8 日に公表した総世帯の家計調査報告の結果、クロレラやアロエなどサプリメント剤型を中心とする「健康保持用摂取品」の支出は、1世帯1ヵ月あたり1,211円で、前年度比2.7%増となった。2人以上世帯は1,268円で同0.2%増と横ばいだったが、一人暮らし世帯が1,093円で同9.3%増と伸びた。健食支出は全体ではプラスで着地したものの、統計局では「増減を繰り返しており、傾向は見えづらい」としている。

この家計調査を補完する関係にあるのが、ネット通販に特化した支出動向を調べている「家計消費状況調査」だ。2017年度における総世帯の健康食品ネット通販支出は、1 世帯1ヵ月あたり374円で、前年度比25.9%増と飛躍的に伸びた。平均値のため金額は少ないが、この額は飲料や化粧品、書籍などより多い。統計局では「全体的にネット支出が伸びている」としている。両調査からは、健康食品の購入において、ネット通販のウェイトが大きくなっている様子が見えてくる。家計調査では……

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アマゾン売れ筋はプロテイン

経済産業省が4月25日にまとめた調査報告書では、2017年の消費者向け電子商取引市場は前年比9.1%増の16.5兆円に拡大した。このうち物販は同7.5%増の8.6兆円。スマホが存在感を示しており、物販のうちスマホ通販は同17.7%増の3兆円になった。ネット利用者数は約1億人で、人口普及率は83.5%。13年末から横ばいが続く中でネット通販が伸長していることからも、消費者の購入チャネルがネットにシフトしていることは明白だ。

報告書では「健康食品のメインユーザーである高齢者が、テレビ通販やカタログ販売等から徐々にネット購入に移行している」ことを指摘している。報告書では一方で、物販では「売上を伸ばしている企業と停滞している企業の二極化」の状況があるとしている。激しい競争が、「7.5%増の8.6兆円」という数字の裏に隠れている。

本紙調査では、2017年の健食通販市場は5,000億円に迫る勢いで伸長。通販全体ではアマゾン、楽天、ヤフーの3つどもえの状況となっている。

6月1日に公表されたアマゾンの上半期ランキングのサプリメント部門は、1位が明治の「ザバスホエイプロテイン」だった。明治では……

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