帝人(株)(東京都千代田区)は、今夏上市を発表したチコリ由来のイヌリン原料『イヌリア』の供給を本格化させる。
同社では、成長戦略事業のひとつとしてヘルスケア領域の拡充を掲げており、『イヌリア』は、2016年に取り扱いを開始したスーパー大麦『バーリーマックス』に次ぐ機能性の高い食品素材の第2弾として位置づける。
いずれの素材も“腸内フローラの改善”をテーマにした食品素材となっており、食品事業を強化することでヘルスケア事業領域のさらなる拡大につなげるのが狙い。『イヌリア』は、オランダの食品素材メーカー、センサス社が開発したもので、帝人は今年7 月に日本国内におけるイヌリンの独占販売契約を同社と締結。素材の取り扱いにあたり帝人ヘルスケア新事業部門機能性食品素材事業推進班班長の北薗英一氏は、「センサス社は近年の健康志向の高まりに伴い、機能性食品素材の市場拡大が見込まれる日本での事業展開の可能性を模索していた」とし、「機能性食品素材のラインアップ拡充に向けて調査を進めていた当社とニーズが合致した」と説明。「イヌリンは、現在流通している一般的な食物繊維素材と比べ、腸内における有用菌の増加による短鎖脂肪酸の生成能力がはるかに高く、“発酵力を持った食物繊維”として差別化できる」とした。
現在、『イヌリア』の用途開発や顧客開拓を進めると同時に、エビデンス取得に向けた各種試験を計画中。2019年度より、本格的な原料販売をスタートさせる。
本記事は「健康産業新聞 1653号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら
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