「国際的な潮流の大きな転換点―取り締まるための規則から栄養・健康政策・戦略としての表示制度へ」(日本国際生命科学協会〈ILSI Japan〉事務局長・浜野弘昭氏)
薬業健康食品研究会は先月24日、都内で開催した「平成21年度定時総会」に引き続いてシンポジウムを開催した。
基調講演では日本国際生命科学協会(ILSI Japan)事務局長の浜野弘昭氏が、「健康食品・サプリメントを取り巻く国際動向」と題して登壇。
同氏は、日本と比較しながら米国、EU、アジアにおける健康食品・サプリメントの位置づけと制度を整理し、コーデックスの示しているガイドラインについて解説した。
その上でWHOが2004年に発表した「WHO食事・運動と健康に関する世界戦略」を紹介。
WHOは、この中の“国民及び個人レベルでの食事に関する推奨事項”を実現するため、コーデックスに表示の見直しを提案。
これによって2007年、栄養表示の義務化案が浮上し、翌年、ヨーロッパはWTOに、これまで任意だった表示を必須にしようと考えている旨の通報をした。
義務化は2009年には採択を予定しており、日本もこの影響は免れないだろうとした。