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食品機能性と自然免疫テーマにシンポジウム 黒大豆、オリーブ、LPSなど

自然免疫制御技術研究組合と内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)次世代農林水産業創造技術コンソーシアムは先月15日、都内で第8回シンポジウム「未来志向の次世代食品機能性と自然免疫」を開催、150人以上が参加した。冒頭、自然免疫制御技術研究組合の杣源一郎代表理事は、「食品や食品の新たな機能性表示制度には、食品の機能性を健康維持につなげるとの期待が込められている」ことを指摘。「今や食品の自然免疫に関する研究は爆発的に展開し、次世代の食品機能性と自然免疫は、健康寿命の延伸を図るカギとして大きな社会的貢献につながると期待されるまでに成長した。研究開発の成果を、健康維持増進につなげるためには、広く食品機能性、食品の働きかける個体差と密接に関係する自然免疫について正しく周知することが重要だ」と述べた。神戸大学大学院の芦田均教授は「血管機能改善効果の観点からの黒大豆ポリフェノールの機能性」と題し講演。煎り大豆に多く含まれる黒大豆ポリフェノールの血管年齢の改善作用や、酸化ストレスの軽減作用について紹介した。東京大学大学院の岡田晋治氏は「身体ロコモーション改善に資する食品素材」として、スケソウダラタンパク質とオリーブ果実エキスの機能性を紹介。スケソウダラ魚肉の摂取による骨格筋量の増加、オリーブ果実エキスの摂取による関節炎抑制の可能性を示唆した。自然免疫制御技術研究組合・研究開発本部長で、S I P「ホメオスタシス多視点評価システム」研究実施責任者の稲川裕之氏は、L S P(リポポリサッカライド)の経口投与によるアルツハイマー病予防効果などのポテンシャルについて講演した。同氏は、アルツハイマー病患者は日本が最も多いとの報告を紹介。「最近、食をはじめとした生活習慣による予防の重要性が着目されている」とした。同氏は、L S P の経口投与で、「マイクログリア細胞」による異物貪食が促進できれば、認知症予防食品も期待できるとした。

本記事は「健康産業新聞 1665号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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