㈱不二家(東京都文京区)は、ロングセラーブランド「ミルキー」より同社初となる機能性表示食品『ミルキーチャージ(GABA)』(届出番号D398)を上市した。同社ではここ数年、“健康”をテーマの1つとし、商品開発に注力。新商品を投入し、新たな顧客獲得を図る。同社・菓子事業本部生産本部商品企画部商品企画一課主任の川崎雄太郎氏に開発経緯などについて話を聞いた。
―― 機能性表示食品の開発経緯は
菓子業界にも、健康ブームの流れが入ってきており、弊社においてもテーマの1 つと捉え、商品の開発を進めています。一例では、カカオポリフェノールや食物繊維、ビタミンEなどを含むナッツチョコレートや、糖質をカットしたビスケットなど、ラインナップの拡充に努めています。菓子類に健康機能を加えた付加化価値商材は、まだまだ開拓の余地があると考え、2017年に機能性表示食品の開発に着手しました。“弊社商品=健康食品”というイメージは高くないと捉えており、機能性表示食品制度を活用し、新たな領域にチャレンジする意味合いもあります。
―― 新商品の特長は
ロングセラーブランドのキャンディ「ミルキー」シリーズの新商品として上市しました。機能性関与成分はGABAで、表示内容は、「GABAには事務的作業による一時的な精神的ストレスを軽減する機能があることが報告されています」。GABAを選んだ理由は、機能性・安全性に関するエビデンスが充実していること、原材料との相性の良さに加え、「ストレス軽減」というヘルスクレームが、「ミルキー」ブランドの持っているイメージと味わい、ほっとひと息つきたい時に利用して頂いている購入者との親和性が高いと感じたからです。4粒で1 日摂取目安量のGABA(28mg)を摂取できます。美味しさにもこだわり、厳選した北海道産生クリームにハチミツを加え、やさしいミルクの味わいが楽しめる味に仕上げました。
―― 今後の販売戦略について
新商品は働く女性をメインターゲットに、先月12日からスーパー、ドラッグストアなどを中心に販売を開始しました。栄養機能食品『ミルキーチャージ(カルシウム)』もリニューアルしました。健康をテーマにした商品群の売上規模はまだ大きくないですが、コアユーザーからのリピート率が高い傾向にあります。「ミルキー」シリーズも、引き続き、健康をテーマとした商品開発を計画中で、市場動向をみながら、機能性表示食品の拡充、販売チャネルの拡大も検討していきます。