米地域は、天然素材の宝庫として知られる。認知度抜群のマカは、活力系素材の代表格として定着。今年もサプリメント、エナジードリンクなど、各社より新商品が上市されている。また、女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、睡眠障害の改善作用など、原料サプライヤーによるエビデンスデータの蓄積が実を結び、“女性を応援する天然ハーブ”としての認知も進む。アサイー、チアシード、キヌア、カムカム、マキベリーなどは、国内のスーパーフードブームを機に認知が向上。サプリメント、飲料、菓子類のほか、外食産業での利用も広がっている。このほか、エストロゲン活性作用を含むアグアへ、プロテイン高含有のタルウィといった注目素材も台頭している。
■マカ、南米素材を牽引
更年期・妊活サポート等、マカ用途拡大
「天然由来」「希少性」「ストーリー性」に加え、安全性や有効性に関するエビデンスデータの蓄積が進み、南米原産の機能性素材は、健食、食品業界で広く利用されるようになった。代表ハーブのマカは、活力系素材として安定市場を形成する。抜群の認知を誇り、販売チャネル問わず定番アイテムに。今年も『グランマカ』(サントリーウエルネス)、『亜鉛・マカ・ビタミン1・ビタミン6 』(アサヒグループ食品)、『アサヒドデカミン』(アサヒ飲料)など、マカを配合した新商品、リニューアル品が各社より投入されている。
ポッカサッポロフード&ビバレッジは、「マカの元気」シリーズをドラッグストア、コンビエンスストアなどで展開。「今年は、飲料全体は苦戦しているが、『マカの元気』は堅調に推移している」と話す。マカ原料は、粉末、エキス末をはじめ、有機マカ、発酵黒マカ、マカペースト、黒マカなどが流通。TOWA CORPORAITON、ラティーナ、サンシントレーディング、光健、皇漢薬品研究所などが取り扱う。
この 1 年は、サプリメント、一般食品向けのほか、エナジー飲料向けの利用が増えている。民間調査会社によると、サプリメントやドリンクを合わせたとマカの市場規模は90億円台と推測される。
また、ここ数年は、女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、美容効果、睡眠障害の改善作用など、マカの持つ新たな機能が解明され、更年期サポート、妊活サポート商材などへの採用が増加。葉酸や亜鉛、大豆イソフラボンなどと一緒に使用されるケースが多い。
自社原料『MACAXS ®』を供給するTOWA CORPORATIONは、国内で実施したヒト臨床試験のエビデンスデータが評価され、「女性サポート商材向けの採用実績も増えており、『MACAXS®』の供給量は前年を超える」という。
■チアシード、カムカム、マキベリー、アグアヘ、タルウィなど、注目素材が続々
南米地域には、キャッツクロー、ゼラニウムディエルシアナム、アサイー、アセロラ、カムカム、マキベリー、ゴールデンベリー、キヌア、チアシード、マテ茶、パフィア、サチャインチ、ガラナ、ムイラプアマ、紫イペ、ピタヤ、アグアヘ、紫トウモロコシなど個性豊かな機能性素材が多数ある。
2014年頃から起きた国内のスーパーフードブームを機に、“南米発”のスーパーフード素材も認知が向上。なかでも、α-リノレン酸をはじめ、タンパク質、食物繊維などを豊富に含むチアシードは、加工食品や、外食産業での利用が進み、認知が向上している。
国内市場で10年以上の販売実績を持つラティーナは、用途別に有機品、オイル品、パウダー品のほか、香ばしい風味を実現した『ローストチア』などを揃える。ヘルシーナビは、『AcanChia®』ブランドを展開。「チアシードプロテインパウダー」がスポーツニュートリション向けに伸びているという。
本記事の続きは「健康産業新聞 1680号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら
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