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特集【抗肥満・抗メタボ】機能性表示食品、「中性脂肪」「血圧」「血糖値」など、関連カテゴリー1,200品超え

総受理数2,000品を超えた機能性表示食品。認知機能の改善や快眠など、従来のトクホにはない新たなヘルスクレームの商品が登場する一方で、受理品の半数以上を占めるのが従来トクホ型の脂肪系や血圧にアプローチした商品だ。血糖値や糖の吸収抑制などを含めたいわゆる“抗メタボ領域“の商品は1,200品を超え、依然として人気カテゴリーとなっている。背景には、一向に減らないメタボ人口の多さが挙げられる。厚生労働省が昨年発表した国民の健康づくり計画「健康日本21」の中間報告では、メタボリックシンドローム該当者・予備軍がここ5年で増加し、1,412万人に。メタボリックシンドロームを要因とする死因リスクは高く、「死の四重奏」と呼ばれる肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病が引き起こす動脈硬化や冠動脈疾患の患者数も年々増加するなど深刻化している。メタボ対策は喫緊の課題であり、解決策の一端を担うとされる健康食品やサプリメントへの期待はますます高まっている。

■死の四重奏減らないメタボ人口

メタボリックシンドローム(メタボ)は、中心性肥満や内臓肥満といった肥満状態、インスリン抵抗性や高血糖、脂質代謝異常(高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症)、高血圧といった動脈硬化性疾患とⅡ型糖尿病発症リスク因子が2 つ以上集積した病態を指す。上半身肥満・糖代謝異常・高中性脂肪血症・高血圧の4 つが重なることで冠動脈疾患が起きやすい状態となり、米国では”死の四重奏“と呼ばれている。

メタボ病態が問題視される一番の要因が死因リスクを高めるという点だ。先月厚生労働省が発表した最新の人口動態統計、平成30年の死亡数の死因順位では、悪性新生物(がん)が27.4%(昨年比-0.2ポイント)のトップ。次いで急性心筋梗塞などの心疾患が15.3%(同+0.1ポイント)、脳血管疾患7.9%(同-0.3ポイント)となった。

トップ3 の順は昨年と変わらないものの、悪性新生物を原因とする死者数の割合は2 年連続で減少している一方で、心疾患は2 年連続で増加している。脳血管疾患も肺炎を抜いて昨年同様3 位にランクしており、動脈硬化を起因とする死亡者数の割合は増加傾向にある。

現在国内では、メタボ該当者・予備軍の数は1,412万人にのぼるといわれ(厚労省発表)、5 年連続で増加するなど歯止めが効かない状態に。国も健康増進法に基づき、「健康日本21」の施策を講じるが一向に改善の兆しがみえないのが現状だ。

■機能性表示食品、2,000品突破半数以上が抗メタボカテゴリー

メタボ人口の増加と共に拡大しているのが医療費。国民医療費の疾病分類別データでは、メタボを要因とする「循環器系の疾患」が6 兆円規模でトップになるなど深刻な課題となっている。従来にも増して関心が高まるのが予防領域。医療費削減の切り札の一つとして健康食品やサプリメントの役割には大きな期待が寄せられている。

記事の続きは「健康産業新聞 1681号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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