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特集【ヒアルロン酸】欧米、アジアで美容ニーズ増 海外輸出が加速

抜群の保湿作用で、人気美容素材としての地位を確立したヒアルロン酸。化粧品、食品問わず採用商品は多岐にわたる。ヒアルロン酸Naを関与成分として届出受理された機能性表示食品は77品(昨年12月20日時点)。ここ数年受理品の伸びが鈍化しているものの、保湿カテゴリーでは近年勢いのあるセラミドを抑えトップの座は譲らない。化粧品用途でも相変わらず高い人気を誇っており、昨年本紙が実施した化粧品受託企業へのアンケートでは人気素材の4位にランクイン。さらに近年では海外でもヒアルロン酸のニーズが急増しており、米国、欧州、東南アジアへの供給が好調に。原料メーカー各社では、さらなる輸出拡大を見込んでおり、海外の市場拡大に期待感も高まっている。

■肌の保湿・水分保持を表示 機能性表示食品75品に

肌の保湿、水分保持をテーマにした機能性表示食品の総数は197品、そのうちヒアルロン酸Naを関与成分としたものは75品を占め、関与成分別ではトップを誇る。ヒアルロン酸Naの機能性表示食品第 1 号となったキユーピーの『ヒアロモイスチャー240』は通信販売で堅調な売れ行きをみせるほか、ファインでは38品におよぶヒアルロン酸配合機能性表示食品を揃える。肌の健康をテーマにした機能性表示食品は年々増加傾向にあるが、そのさきがけとなるヒアルロン酸は“肌の保湿” 原料の代表格となっている。

一方で、ヒアルロン酸Naを関与成分とし“ひざ関節の違和感を和らげる”の表示で受理しているのがエバーライフの『皇潤 Premium(プレミアム)』と、八幡物産の『国産グルコサミン』の 2 品。『国産グルコサミン』は、関与成分にグルコサミン塩酸塩、サケ軟骨由来コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸Naの 3 成分で届出。

『皇潤 Premium(プレミアム)』は鳥鶏冠由来ヒアルロン酸Na単独で届出受理している。国内では肌へのアプローチのイメージが強いヒアルロン酸だが、関節痛を軽減する作用でも機能性表示食品に対応するなど、Wクレームの要素を併せ持つ実力素材として地位を築いている。

■堅調な国内市場

原料サプライヤー各社の聞き取りでは、機能性表示食品以外の商品への配合も多く、中原では「機能性表示は利用しないが、品質と価格のバランスが取れた原料として引き合いが強い」としている。また、エル・エスコーポレーションでは、国産原料のニーズの高まりから問い合わせが多いといい、国産鶏冠から抽出・酵素処理を行った『低分子ヒアロコラーゲン®』は、「水分散性が良いことから、エステサロン向けのドリンクやゼリー商品への採用が伸びた」など、引き続き好調のようだ。

また、ヒアルロン酸原料トップサプライヤーのキユーピーファインケミカル本部では、「国内では一般食品への採用が多いほか、ここ数年力を入れている海外への展開も進んでいる」という。同社では米国市場での展開を睨み、早くから展示会イベントなどに積極的に参加してきたが、美容用途でニーズが急増しているようだ。このほか、台湾や欧州での展開もみせるなど、海外市場の開拓を積極化していくという。

 

本記事の続きは「健康産業新聞1683号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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