研究発表、新製品も続々
次世代β-グルカン、市場拡大の兆し

酵母や大麦などに含まれる食物繊維「β-グルカン」。腸管粘膜を刺激し生体の自然免疫を高める機能が期待されている。市場ではパン酵母、黒酵母、大麦由来のβ-グルカン素材が、一般食品、サプリメント、化粧品、ペットフード等に応用され、昨年後半から今年前半にかけて新製品も多数発売されている。医師と共同開発し医家向けに展開する企業も増えている。昨年11月には黒酵母β-グルカンを使用し、北海道大学の研究チームが新型インフルエンザに対する免疫力の向上や重症化を防ぐ効果があることをマウス実験で明らかにした。また大麦由来では、ADEKAが血糖値に関するヒト試験で有効性を実証。特定保健用食品の申請準備を進めている。業界では昨年9月、「β-グルカン協議会」が設立され、今後科学的知識の蓄積や、規格基準の策定なども期待される。