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特集【注目の藻類由来素材】-海藻由来から微細藻類まで- 免疫対策から抗疲労、脳機能サポートまで、機能性藻類に注目

海藻類(コンブ・モズク・ワカメなど)、微細藻類(ユーグレナ、スピルリナ、黄金藻など)を由来とする機能性素材の流通量が拡大している。海藻由来の筆頭・フコイダンは市場150億円を堅持する一方で、海外市場の開拓が進む。微細藻類では、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)、オーランチオキトリウム(和名:黄金藻)が機能性表示食品として受理。スピルリナは、サプリメント・一般食品はもとより、飲食店での採用が急増している。本特集では、注目の藻類由来素材として、(本紙で別途特集を掲載しているクロレラ、アスタキサンチンを除く)微細藻類・海藻由来の機能性素材を紹介する。

【微細藻類(ユーグレナ、スピルリナ、黄金藻など)】
■ユーグレナ・黄金藻、機能性表示食品が登場 スピルリナ、飲食店での採用急増

微細藻類の分野では、スピルリナ、ユーグレナ、黄金藻に市場拡大の兆し。スピルリナは、天然のマルチ栄養素として、健康食品はもとより、一般食品への配合、レストランやカフェ、ラーメン店など飲食店での採用が急増している。スピルリナ配合商品はCVSルートでも広がりが。CVSのローソンは、スピルリナ配合の『グリーンスムージー』をナチュラルローソンブランドで販売。2015年発売以来、シリーズ累計売上数1 億7,000万個を達成している。

昨今では介護(フレイル対策)やスポーツ分野にスピルリナを提案する動きも。4 月に運用する「日本人の食事摂取基準2020」では、団塊世代が75歳以上となる“2025年問題”や高齢者人口のピークを迎える“2042年問題”を見据えた基準に。フレイル予防に着目したスピルリナの新たな市場創出に期待が高まっている。ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は国内市場規模100億円を突破。㈱ユーグレナでは、石垣島における増産体制(年産160t)が整ったことから、新規OEM提案を再開。

国内では、コンタクトレンズ大手・メニコン社での採用が決定するなど、「免役機能を中心に、独自のエビデンスが評価され、複数の新規商談が進んでいる」という状況だ。先月には、自社の主力飲料製品を「からだにユーグレナ」としてリブランディングするなど、積極攻勢をかける。一方、神鋼環境ソリューション子会社の㈱ミカレアでは、先月23日にユーグレナ配合サプリメントが機能性表示食品として受理された。関与成分はユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン、機能表示は「身体的疲労感を軽減する機能があります」。

ユーグレナ初の機能性表示食品の登場が市場拡大の起爆剤となることが期待される。そのほか、オーランチオキトリウム(和名:黄金藻)、ナンノクロロプシス、ドナリエラ、コッコミクサなど、エビデンスベースの微細藻類への注目も高まっている。

オーランチオキトリウムを由来とする「藻類DHA」を開発したのは日健化学㈱。健康食品から一般食品、介護食品、和・洋菓子、調味料から飼料まで、多分野への原料提案を推進。“安定生産・供給が可能な魚油代替素材”として学校給食でも採用され、話題を呼んだ。「認知機能(記憶力)をサポート」で機能性表示食品としての受理実績もある。ナンノクロロプシスについては、日台の機能性素材サプライヤーが培養計画を進めており、食品への応用が進みつつある。金秀バイオでは、沖縄県内で培養試験を実施中だ。

【海藻由来(フコイダン、フコキサンチンなど)】
■フコイダン、海外市場開拓が加速免 疫訴求で需要掘り起こしへ

藻由来素材の代表格であるフコイダン。由来はオキナワモズク、ガゴメコンブ、マコンブ、ワカメのメカブなど多岐に亘り、由来毎にフコイダンの構造・含有量・糖組成が異なる。そのため、「免疫賦活作用」「脊髄症(HAM)への有効性」「C型肝炎ウイルスへの有効性」から「育毛」「健胃(ピロリ菌対策)」まで、各社各様のエビデンスを整備している。

 

本記事の続きは「健康産業新聞1689号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申込みはこちら

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