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特集【アクティブシニアサポート】~注目の骨・筋肉商材~ 機能性表示食品145品目に

高齢化率が28.4%と過去最高を更新する中、サルコペニア(加齢による筋肉量の減少)、フレイル(虚弱)予防は待ったなしの状況だ。なかでも筋肉量の減少は50代以降で年間1~2%と言われ、75歳以上でフレイルの割合は急速に高まるという。骨格筋の維持・強化には、適度な運動と栄養が重要。こうした中、前期高齢者(65~74歳)が中心の「アクティブシニア」を対象としたサプリメントや健康志向食品の開発が活発化している。ヘルスリテラシーが高く、人口ボリュームも多いアクティブシニア層の支持を得ることは、健康寿命の延伸、医療費・介護保険費の抑制にも繋がる上、健食業界にとっては大きなビジネスチャンスにも繋がる。ここでは、ロコモを除く、骨・筋肉サポートに有効な素材とその市場をレポートする。

■筋肉量は50代以降で年間1~2%減少

総務省統計局の人口推計では、2019年10月1 日現在、総人口に対する65歳以上の人口は3,588万5,000人で、総人口に占める割合は28.4%と過去最高を更新。今後も65歳以上人口は増え続け、なかでも団塊の世代が75歳以上になる2025年には3,677万人に到達し、42年には3,935万人でピークを迎えると推定されている。平均寿命が男女とも80歳を超える一方、健康寿命との差は現状で10年前後。この差を埋めるため健康寿命の延伸が、喫緊の課題となっている。なかでもロコモ、サルコペニア、フレイル対策は、介護予防を主眼とした国の施策として推進されている。そこで求められるのが、高齢者の筋肉量や筋力の維持だ。一般的に70歳までに20歳代と比較して、骨格筋面積は25~30%、筋力は30~40%減少し、50歳以降は毎年1~ 2 %程度の筋肉量が減少すると言われている。また加齢に伴う活動量の低下も、そこに拍車を掛ける。高齢者がベッド上で安静状態にしていると、筋肉量が1 日当たり0.5%減少すると言われている。さらに、一般的に骨と筋肉は相関関係にあり、筋肉量の減少は同時に骨の弱体化にも繋がるとされる。専門家の話では、75歳を超えるとフレイルの割合が急速に高まると言われており、2025年の後期高齢者(75歳以上)の爆発的な増加を前に、前期高齢者(65~74歳)や40~50歳代への対策が重要となる。

■新型コロナで運動不足が深刻化

筋肉量や筋力維持に重要となるのが、適度な運動と栄養だ。幸いなことに、わが国には「アクティブシニア」と呼ばれる元気な高齢者も多い。アクティブシニアとは自分の価値観を持ち、定年退職後も趣味や活動に意欲的な高齢者を指す。中心となっているのは前期高齢者だ。この層は過去の高齢者と比べ体力が飛躍的に向上しており、ウォーキングや登山、フィットネスクラブで汗を流すなど、スポーツ愛好家も多い。
ただ、現在は新型コロナウイルスの影響でフィットネスクラブが営業を自粛、様々な調査でも運動不足に悩む人が増加していると報告されている。高齢者は運動不足による筋肉量減少や筋力低下が特に顕著なだけに、自粛生活が長引くことで、サルコペニア人口の増大が懸念される。

本記事の続きは「健康産業新聞1692号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申込みはこちら

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