新型コロナに伴う“巣ごもり”で多くの国民が運動不足となり、“コロナ太り”が増加。民間企業の各種調査でもコロナ禍の体重増加が裏付けられ、各種ダイエット食品が恩恵を受けた。一方、コロナ終息後のロコモ・サルコペニア・フレイル激増への危惧も。運動不足から健康状態の悪化を訴える高齢者は、自粛前の5倍に増加というデータも。ロコモチャレンジ!推進協議会では、特設WEBサイトでロコモ対策の啓発強化の動きも。コロナ終息後、アクティブシニアサポート商品の需要拡大が期待される。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在宅勤務や不要不急の外出自粛が続いたことで、運動不足による“コロナ太り”が話題を呼んだ。
健康管理アプリを開発するリンクアンドコミュニケーションは、1 万6,857人の体重、歩数の変化について調査。今年2 ~ 3 月の体重減少量は、0.1kg以下となり、0.6kg以上減少した昨年同時期と比べ、著しく鈍化した。また約3 割のユーザーの1 日平均歩数が3,000歩に満たず、厚労省の平成29年度国民・健康栄養調査で示された日本人の1 日平均歩数6,322歩を大きく下回った。またサーティフィットによる20~49歳の男女600人を対象とした調査でも、女性の4 割、男性3 割が体重増を経験したと回答。各種調査でコロナ太りの増加が裏付けられている。こうした中、カット系ダイエット食品、食事代替品やスムージー、酵素飲料、プロテインなどが大きな恩恵を受けた。
一方で、今後懸念されるのが、高齢者の運動不足に伴う健康状態の悪化だ。近年は活動的な“アクティブシニア”が増加しているが、新型コロナ感染者のうち60歳以上の死者が多いことから感染を恐れ、外出を控える高齢者が増加。フィットネスクラブの営業自粛も重なり、高齢者の運動不足は顕著に。高齢者は運動不足による筋肉量減少や筋力低下のスピードが速く、巣ごもりを続けた多くの高齢者の中から、今後ロコモ・サルコペニア・フレイルが激増するのではないかと危惧されている。
実際、筑波大学大学院と新潟県見附市の調査によると・・・
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