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【単独インタビュー】サッポロ、“第三世代の乳酸菌”でヘルスケア市場に参入 BtoB事業も本格化

サッポロホールディングスの100%子会社、サッポロウエルネスラボ㈱(東京都渋谷区)は今年4月、快眠訴求の機能性表示食品『スイッチ乳酸菌』(届出番号E104)を発売、サプリメント市場に本格参入した。仕掛けたのは、かつて“第三のビール※”市場形成のきっかけとなったヒット商品『ドラフトワン』の開発者中村剛氏(同社代表取締役社長)だ。ビール会社が開発したオリジナル乳酸菌「SBL88」について中村氏は、“第三世代の乳酸菌”と位置付ける。今後の展開について聞いた。 ※現在は“新ジャンル”と呼称

■ 乳酸菌SBL88について

 本来、ビール製造において乳酸菌はビールの品質に影響を及ぼす微生物として気を付けなければならない存在です。サッポロビールが創業した1876年以降、ビール原料の研究開発続けてきたなかで発見されたさまざまな菌種を微生物バンクに保存していました。

 発想の転換が行われたのは1995年です。微生物バンクに眠る乳酸菌に隠された機能があるのではないかとスクリーニングを実施し、700株の菌のなかから見つけ出されたのが「SBL88乳酸菌」(Lactobacillus brevis SBC8803)です。ビール原料の大麦から発見されたビール会社ならではのオリジナルの乳酸菌です。

■ 機能性表示食品として受理

 「乳酸菌SBL88」に関する研究では、これまでに腸内環境改善、肝機能バランスの改善、アレルギー症状の改善、肌の潤い改善など幅広い知見が得られ、健康に役立つ乳酸菌として十分な実力を持っていることがわかりました。ただ、ビール会社の乳酸菌ですから、すでに市場に流通している乳酸菌とは一味違うアピールをしたいと考えていました。

 そこで確認されたのが生活リズムを整える作用です。大規模ヒト臨床試験では、睡眠の質に関わる起床時の疲労感や眠気を軽減する機能も確認されました。ストレスや不規則な生活リズムが常態化する現代において、生活リズムを改善し、スムースな睡眠へ移行できるという点はほかにない訴求ポイントであると確信し、商品化を進めました。機能性表示食品として受理されたタブレットタイプのサプリメント『スイッチ乳酸菌』は第1弾商品となります。「睡眠の質を改善する(抜粋)」旨を表示しています。

■ 第三世代の乳酸菌

 これまで、乳酸菌の代表的な機能として知られてきた整腸作用を第一世代とすると、昨今関心が高まる免疫賦活作用は第二世代と捉えることができます。当社の「SBL88乳酸菌」は、生活リズムの改善といった従来にないQOL改善を訴求する“第三世代”の乳酸菌として普及拡大を目指していきたいと考えています。

 自社商品の販売はもちろんですが、乳酸菌原料の供給も本格化していく予定です。原料は、1gあたり1兆個以上の乳酸菌数で規格しており、1日の推奨使用量は25mg、乳酸菌数で250億個に設定しています。スイッチ乳酸菌の商標ロゴも用意しており、希望があれば商品に記載する事も可能です。もちろん、機能性表示食品の届出を希望されるケースでは、SRのサポートも実施して行く予定です。

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