沖縄ブームを追い風に右肩成長を続けた沖縄健食市場。ピーク時の平成16年には200億円を達成したが、成長神話は崩れ、その後は下降線を辿る厳しい状況が続いている。
こうしたなか、生産・販売・研究を分担した事業展開、限定地域ブランドの立ち上げ、アジア市場の開拓、人材育成など、沖縄ブームの教訓を生かした独自戦略を打ち出し、V字回復に向けた取り組みを急ピッチに進めている。
また、ウコンに続くヒットを予感させる素材としてクヮンソウ、ボタンボウフウ(長命草)といった競争力を高めた新素材が台頭。伝承的薬効のみならず、産学連携による機能性研究が実を結び、大手企業に採用が決まるなど、具体的な成果もみられる。
県もGMP認証取得支援、素材の安全性評価データベース集約のほか、観光産業や琉球スパと連携・強化を図り、多方面から支援体制を敷く。“新生・沖縄ブランド”の構築に向けて始動した沖縄健食市場が、地域活性の成功モデルとして成り得るか、その動向に注目したい。