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国民新党、1日に業界団体と懇談 「機能性研究に予算」(下地議員)獲得へ

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 国民新党と業界団体は1日、議員会館で2回目の会合を開いた。具体的な業界の声を集約し、政策への反映を目指す。9日を目処に文書をまとめる。

 既に、先月25日の会合で機能性表示の議論と、これに伴う機能検証に係わる予算を獲得することで大筋の方針は決まっており、具体化すれば、消費者庁、厚労省、農水省、経産省を巻き込んだ連携に突き進むことになり、国家戦略としての健康食品産業振興への第一歩が踏み出される可能性もでてきた。

 「懇談会は選挙をまたぐものの、継続的に行い結果を出していく」(下地国対委員長)とする。


 これに先立つ先月25日の会合では、行政担当官、健康食品業界の代表を交えて、健康食品の表示問題が議論され、「ウコンの機能が書ける表示」(下地議員)についても現状では何もなく、極めて閉塞的な表示規制が消費者の知る権利をも奪っている状況が確認された。
 また、経産省や地方自治体による産業振興に対峙する格好で、薬事法の運用拡大と規制強化が立ちはだかっていることも議論された。会合には国対委員長の下地議員、松下経産副大臣らが出席。
 
 業界代表らは「健康食品は2兆円市場だが、特保以外の健康食品は消費者から機能を問われても薬事法の規制で表示できない。事態は深刻だ」と訴えた。
 また、「薬事法は医薬品を守る法律で、国民生活を守る法律ではない。米国でも薬事法に『食品を除く』との一文があるが、わが国ではこの部分を削除し、薬事法が食品全般の表示をも規制するという不健全な状況が続いている」との指摘も。また、「昭和30年代の法律が今も食品の表示を縛っているのは異常だ」との声も上がった。
 松下経産副大臣も「産業 振興の立場からも、地方の中小企業を守る上で法改正は必要だ」と理解を示した。こうした議論を踏まえ、下地氏は「(薬事法改正に先駆けて)当面は制度整備を急ぐ必要がある」との考え方を示した。
 具体策として「消費者庁と厚労省が協力して(機能研究と表示に関する)基準を作り、経産省などが機能研究の予算をつける」というスキームを提案。これらを検討する審議会の設置について各大臣に働きかけると約束した。
 昨日行われた会合は、これらの整理と具体的な提言をまとめるもので、トクホ、栄養機能食品などの制度と調和しながらも、地方の健康食品の実情などにも沿う健康食品の弾力的な枠組み(JHFA制度など)の提案、また、それに見合う健康の維持増進などの表示制度の整備、薬事法の改正を視野に、当面薬事法の食品への運用拡大の制限を求めていくことなどが見込まれる。
 法の規制緩和の引き換えとしては公正競争規約などの議論もあるが、当面は自主規制の制度(前出のJHFA制度)などが盛り込まれる模様。(関連記事、健康産業新聞、健康産業速報)

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