“健康を吸う”ライフスタイルの定着に向けて事業展開を進める㈱アクアバンク（大阪市中央区）では、主力の水素ガス吸引具『KENCOS®（ケンコス）4』の初年度販売数が3 万台個を突破、2020年5月期決算も前年比125％と増収増益を達成した。今年は「吸うサプリメント」カートリッジの開発にも本格的に着手、マスク事業への参入など、新たな取り組みに積極的に着手。主力の水素事業では、9 月に水素発生機能を持つ国産の『水素マスク®』発売や、水素タブレットハミガキを開発。さらに『KENCOS®』シリーズでは、水素発生量を高めた中型機種の開発および新たなエビデンスデータ取得に向けて動き始めた。水素吸入器分野のトップ企業を目指す同社の竹原タカシ社長に、今期の取り組みから、今後の事業計画について話を聞いた。
―― 今期の業況について
『KENCOS®4』は昨年10月の発売以来、販売数が3万台を突破、最終的に初年度は3万5,000台前後で着地すると思う。
当社の売上高の比重が最も大きいのは、創業当時から展開しているミネラル水素水サーバーのレンタル事業で、今期は新型コロナの影響もあり、さらにユーザーが増えた。『KENCOS®4』も堅調に売れ行きを伸ばしており、2020年5月期決算で、売上高は前年比125％を達成できた。
―― カートリッジ開発にも着手したが
当社は“健康を吸う”ライフスタイルの定着を企業理念に取り組んでおり、これまでにも『KENCOS®』を使用して水素＋健康フレーバーの吸引を実現する「キシリトールメンソール」や「カテキングリーン」「ビタミンレモン」などのオリジナルフレーバーカートリッジを販売展開してきた。
今年8 月には、「吸うサプリメント」カートリッジの開発も本格的に開始。第1弾として、ヘルスケア分野で活用されているミドリムシの持つ様々な機能性に着目、当社の開発技術力を活かしてミドリムシに含まれる豊富な種類の栄養素や機能性成分を同時に吸引できる、新たな「水素＋サプリメントフレーバー」の共同研究開発を開始した。
今回を機に、今後も様々な有用成分を用いた本格的な「吸うサプリメント」カートリッジの開発を進めていきたいと考えている。
―― マスク製版への参入経緯について
今年2月、水素発生機能を持った純国産の『水素マスク®』を発売したが、新型コロナの影響で35万枚が即完売、その後マスク需要の急伸で、製品化が困難になってしまった。
一方、世の中のマスク価格の高騰を受け、「リーズナブルなマスク提供が社会貢献になる」と考えていた。そうした中、中国の代理店から冷感機能に優れた繊維の紹介を受け、冷感素材のアイスシルクを通常の2倍以上含有させた生地を独自に開発、代理店から紹介を受けた現地のマスク工場で、洗って繰り返し使用可能な夏用マスク『COOLMAX（クールマックス）』の生産を開始した。
健康商品を製造販売する企業として、高性能かつ安全性は必須条件と考え、当時は大手メーカーでも実施していなかった第三者機関による試験で、Q-MAX値（最大熱吸収速度）0.5以上、PFE（微粒子濾過効率）・BFE（バクテリア濾過効率）99％以上の証明データを取得。
さらに生地の安全性評価データも取得し製品に証明書を添付した。また社会貢献で始めたマスク事業だったため、「高性能な製品を安価に」をモットーに販売をスタートした結果、『COOLMAX』は30万枚が即完売、改良を加えた『COOLMAX Premium』も150万枚を出荷した。
現在は秋用マスク『Twinmax（ツインマックス）』の発売に向けて準備中だ。洗って繰り返し使用可能な点、生地の性能はそのままで、Q-MAX値は少し涼しめの0.214、さらにホワイト＋カラーのリバーシブルで、カラーバリエーションは3色を用意している。また、冬用として今までにない高機能マスクも開発中だ。9月15日には、純国産の『水素マスク®』もリニューアル発売した。
―― 今後の事業計画について
水素商材では、水素ハミガキタブレットを開発中で今秋にも発売の予定だ。また来春の発売に向け、『KENCOS®』シリーズとして、中型の水素ガス吸引具も開発中で、それに合わせて新たなエビデンスデータの収集も開始している。水素ガス吸入器の分野でトップを目指して今後も取り組んでいく。
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