特集

売上アップ・業務効率アップに 繋がる通販ソリューション(特集/通販・ECサポートソリューション)

インターネット通販市場が伸長している。通販事業で売上を伸ばすには、顧客情報の管理、実店舗との連携、定期引上率の向上、適正な倉庫・物流選定といった課題も多い。通販事業の業務効率化や売上アップをサポートする各社の取組みを紹介する。

オムニチャネルでの参入企業増加

総務省の家計調査によると、コロナ以降、健康食品分野では1世帯あたりのネット通販による健食支出額が平均25%増で推移。ネット通販に参入する企業も増えている。

通販市場は、TVやラジオ、カタログ、雑誌のほか、ECモールを含むネット通販など、消費者の購買チャネルが多様化している。ネット通販参入企業には、実店舗のネット展開、EC事業者によるリアル店舗の進出、DtoC(メーカー直販EC)の台頭といった「オムニチャネル化」を推進している企業が増えている。

展開するチャネルを増やすことで、時間や場所を選ばず、商品購入のタイミングを逃さないことがオムニチャネルの利点だが、チャネルが異なればノウハウや販売の仕組みが異なることが課題でもある。

例えば、初回はネットで注文し、2回目以降は電話やFAX、店舗などで注文あるいはキャンセルした場合、一人の消費者が複数のアカウントを抱え、一人と認識できないケースが発生することも。受注データを基幹システムに取り込む人的な作業が不可欠だが、1件単位で時間とコストが発生するパターンもあり、業務の煩雑化を招く要因にも。

売り上げ規模が大きくなれば、ECショップや実店舗、コールセンター、通販管理といった別々のシステム、商品開発、財務処理などの担当ごとにさまざまなニーズが生じるため、在庫や商品だけでなく、複数のチャネルに分散化された顧客情報を一元管理することは、今後の通販の成長に不可欠な課題だ。

通販基幹システム、業務効率化を支援

このような背景から、通販の基幹システムを扱う企業では、顧客情報の一元管理によるアップセルやクロスセル、定期購入などさまざまな販促施策が容易になるサービスや、LP(ランディングページ)の申し込みフォームとECカートシステムを統一することでカゴ落ちを防止するサービス、リアル店舗とバーチャル店舗の会員情報を統合するサービスなど、社内の顧客
情報の一元化により、業務効率化と売上拡大の両得を図るサービスを提案。

様々なチャネルの顧客情報を一元管理した通販企業は、各種キャンペーンなどを実施し、時期や年齢、地域、属性など購入に至ったチャネル別に分析することで、効果的な販促活動に繋げることが可能になる。

物流サービスの引き合い増受注から発送までをまとめて外注

商品の受注から、迅速かつ丁寧に商品を消費者に届ける物流サービスのニーズも拡大している。顧客との丁寧なコミュニケーションによる顧客維持率が重要な通販業務では、会員誌や特典といった同梱物や、オリジナルのパッケージといった差別化の要素が業務の煩雑化を招いているケースも多い。

さらに業務が拡大をすると、前月比で数倍から数10倍の急激な取扱い数の増加に対応できないケースも発生する恐れもある。健康食品の物流代行を手掛けるイー・ロジットでは、商品が注文されてから消費者に届くまでに必要な業務全体を支援するフルフィルメントサービスを提案。コロナ禍では新規参入企業からの相談も多く、前年比で3倍となる立ち上げ支援を行っている。

定期通販トラブル増加 第三者機関による広告審査サービスの提案も

インターネット通販の市場拡大に伴い、消費者トラブルも増加している。国民生活センターの発表によると、コロナ禍でインターネット通販の相談件数が増加、特に健康食品の定期購入トラブルに関する相談が目立っている。

消費者庁でも特商法の改正を待たずにインターネット通販の表示ガイドライン作りを進る方針であるなど、今後はより一層コンプライアンスを順守した販促活動が求められることとなる。

このような状況のなか、今年2月に一般社団法人薬機法医療法規格協会が設立された。同協会では第三者機関として判例に基づく広告チェックを行い、薬機法・医療広告ガイドラインを遵守した広告活動の確立を推進している。

定期購読のお申し込みはこちらから(当サイトからの紙面PDFの閲覧も可能になりました!)

■「受託製造企業ガイドブック2017年版」 好評販売中■

受託製造企業ガイドブック2017健康産業新聞a
2012年版を全面改定し、「機能性表示食品への対応」を追加。各社の概要、特色、業況、連絡先がこの一冊に。健康食品・化粧品の製造、各種試験・分析依頼、原料調達などに、ぜひ本書をご活用ください。⇒詳しくはこちら!

 

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP