健康博覧会2021(主催:インフォーマ マーケッツ ジャパン㈱)が1月27〜29日、東京ビッグサイトで開催され、約420社が出展した。話題のCBD(カンナビジオール)は15社が出品、サプリから化粧品まで様々な商材が出そろい、大きな注目を集めた。コロナ禍の影響を受けつつ、出展者・来場者ともに“本気”の商談を求める展示会となり、「顧客と半年ぶりに面会でき良かった」「良い話にまとまりそうな案件があった」「ペット向けOEMの相談が多かった」といった声が聞かれた。来場が難しい企業に向けたオンライン展示会は2月26日まで実施される。
伝統素材から最新素材まで
「健康博覧会」は今回が39回目。健康食品、化粧品、原料、OEM受託サービス、健康機器、除菌関連など様々な商材が集結した。
健康食品関連では乳酸菌、プラセンタ、高麗人参、プラズマローゲン、プロポリス、NMNなど、伝統素材から最新素材まで幅広く展示された。
中でも多かったのが、欧米を中心に市場が拡大し、昨年から国内でも本格的に市場形成が始まったCBD。約15社がブース出展した。関連企業のブースやセミナーには多くの来場者が集まり、注目度の高さがうかがえた。
従来から人気の高いオイル・リキッド形状のほか、ソフトカプセル、飲料、粉末プロテイン、製菓(ガム、キャンディー、グミ)など多彩なアイテムが登場。またシャンプーやハンドクリームなど化粧品への利用も見られた。
CBDの原料となる麻の栽培地はアメリカが最も多く、カナダ、スイス、スロベニア、中国などが続く。海外で製造されたCBD製品のほか、国内の受託工場にて製造された物も見られ、日本の法律に則り成熟した茎や種子からCBDを抽出することが徹底されていた。
そのほか柑橘類から製造された合成品やホップの由来品なども登場。麻由来のCBDとほぼ同じ機能性があるとされ、THCの混入リスクが全くないことがアピールされていた。
「古来の知恵エリア」新設
今回の健康博覧会では、各地域に伝わる伝統的な機能性素材や製品を紹介する「古来の知恵エリア」を新設。「日本の素材として、輸出関連の企業からも引き合いがあった」という声が聞かれた。
高機能玄米協会は、会員企業6社を中心に玄米を活用した機能性素材や製品を展示。「健康をキーワードに玄米が注目されている。前回の展示よりEC関連企業からの引き合いが増えた」という声があった。
奈良の漢方プロジェクトは、奈良県内の4社の原料や製品を展示。県内で17世紀から伝わる「大和当帰」にスポットを当てた。担当者は「大和当帰は根が血行促進のための漢方薬として利用されるが、葉は食薬区分で食品に区分される。健康食品への活用も視野に出展したところ、さっそく受注につながった」と話していた。
健康美容機器・グッズエリアでは、水素商材や温熱商材をはじめ、新型コロナを受け、機能性マスク、次亜塩素酸水生成器、イオン発生器、オゾン発生器――などの除菌関連商材が数多く出展、来場者の関心を集めた。
またヘルスチェックエリアでは、毛細血管の形状・血流量を画像で見られるアイテムや脳機能や自律神経系を測定機できる機器など、最新のヘルスチェックが集結、各社のデモ測定には来場者が行列する姿も見られた。
オンライン展示会は2月26日まで実施
健康博覧会と同時開催の「Care ShowJapan(ケアショー・ジャパン)」では、コロナ禍でも予防・未病や介護食など最新の医療・介護関連製品・サービスをアピールする出展者が顔を揃えた。出展社からは、「目的意識を持った方しかブースに来ない」といった声が聞かれた。
「健康博覧会」「ケアショー」ともに、会場への来場が困難な企業に向けて、2月26日まで公式ウェブサイトでオンライン展示会が実施される。次回の「健康博覧会」は2022年2月8日〜10日、東京ビッグサイト南ホール全館で開催。「ケアショー」も同日程で開催される。
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