健康・美容・スポーツ志向を背景に、スーパーフード入りスムージーが世界的な注目を集めている。国内市場では昨年、利用者の生活習慣などを診断して届けるスムージーのサブスクが始まったほか、海外で展開するスムージー専門店が日本市場に参入した。一般加工食品では、スーパーフード素材を活用した麺類や菓子、ベーカリー、サラダといった商品も市場に流通。高い栄養価を手軽に摂取できることから、美容・健康意識の高い女性層を中心に支持を広げている。サプライヤーサイドではスーパーフードを活用した食べ方提案をはじめ、スポーツ分野への提案、機能性表示食品の投入などで新たな市場を創出する取り組みを加速させている。
米国スーパーフード市場、2024 年に56 億ドルへ
新型コロナパンデミック後、米国でスーパーフードへの関心が急増している。
Googleでの検索トレンドのデータによると、2020年は3 月以降も上昇を続けており、2020年8 月の月間検索ボリュームは「superfood」が6 万、「best superfoods」が1 万2000、「superfoods powder」が1000を記録、スーパーフード関連の検索ワードが急上昇している。
本紙姉妹紙・New Hope(米国)の予測によると、「スーパーフードは成長を続ける製品カテゴリであり、米国でのスーパーフード市場規模は2024年までに56億1000万ドルに達する」と報じている。
「スムージーでスーパーフードを」米国のトレンドが日本にも波及
スーパーフードとの親和性が高いスムージー市場が世界的に拡大している。
調査会社のグローバルインダストリーアナリスト(米国)の分析によると、世界のスムージー市場は2027年までに7.7%の伸長率で成長し、342億ドルに到達すると予測している。
米国ではスーパーフードやプロテインをスムージーに添加して朝食の代替やカフェとして利用するライフスタイルが根付いている。このトレンドは近年、日本でもじわり浸透し始めた。
国内スムージー市場について、富士経済の調査によると2018年のスムージー市場は360億円。2025年には450億円を越える見込みと試算する。
店頭販売ではコンビニでの売上が好調に推移している。
大手コンビニ・ローソンでは、スピルリナ配合の「グリーンスムージー」をナチュラルローソンブランドで展開。2015年の発売以来、シリーズ累計売上数2 億本を達成した。
このスムージーには栄養素の強化と天然の色素としてスピルリナを採用した。
自宅で簡単にスーパーフード入りスムージーが楽しめる飲料サービスも始まっている。
ネスレ日本とファンケルは昨年12月、専用ブレンダーで手軽にスムージーが作れる「ネスキーノ」の販売を開始。スピルリナ、チアシード、ゴジベリー、クランベリー、アセロラの6 種のスーパーフードを取り揃えている。
ネスレ日本によると「スーパーフードは世界的に注目されているものの、日本ではまだ試したことのない人が多い。
健康的なライフスタイルを目指す30-40代女性をメインの購入層に想定している」とコメントする。スーパーフードの入ったスムージーを定額制のサブスクで利用できる新たなサービスも始まった。
パーソナルスムージーの販売を手掛けるグリーンスプーンは…
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