6 月20日、「東海大学医学部付属東京病院抗加齢ドック設立4 周年記念講演会」が都内で開催され150名余りが参加した。講演会では4年が経過した抗加齢ドックの反復受診者のデータ解析報告、サクセスフルエイジングに有効な食事とサプリメント摂取の仕方などが解説された。
最初に東海大学医学部長の今井裕氏が挨拶。「これからは単に長寿だけでなく、幸せと思える重要なファクターとして心身の健康が問われる時代になってきた。アンチエイジングという言葉が氾濫しがちだが、抗加齢ドックは医療現場のアンチエイジングとして先端をいくと自負する」とした。
次いで同東京病院・副院長の西崎泰弘氏が登壇。「抗加齢ドック5 年目への確かな自信:反復受診者様のデータ解析より」と題し、加齢と抗加齢医学の概要、抗加齢ドックのこの4 年間のデータ解析結果を報告した。現在、受診者は888人で受診待機者を含めると909人を数える。すでに受診回数が2 回となる受診者もあり、のべ150人分のデータを持つ。抗加齢ドックでは血管の老化度(動脈硬化度)を一つのポイントとしているが、2 回以上の受診者で血圧低下、善玉コレステロールやアディポネクチン、DHEAの上昇を確認している。「サプリメントを日常的に受診している受診者は61.6%、定期的に運動している受診者は72.8%。食事・栄養、運動に留意している方が多い」とした。
同病院の抗加齢ドックは2006年にスタートした。通常の人間ドックが、病気の早期発見を目的とするのに対し、抗加齢ドックでは病気にかかる前の異常を早期発見し、健康寿命を延ばすことを目的とする。検査項目は、1. 血管の老化度(動脈硬化度)、2. 血液老化度. 、3.活性酸素・抗酸化力、4. ホルモンバランス、5. 免疫バランス、6. 一般検査、7. 身体の構成の7 点。活性酸素・抗酸化力の検査ではビタミンA、C、E、のほかβ-カロチン、ビタミンB12、葉酸が、アドバンスコースではさらにCoQ10酸化率なども検査される。検査後は、食事指導や運動指導のほか、サプリメント指導も行い、QOL向上のサポートを進める。