古くは不老長寿の妙薬として、現在は健康食品の定番素材として利用されているローヤルゼリー。ビタミン類、必須アミノ酸、ミネラル等が豊富に含まれ、美容サプリからエナジー系ドリンク、ゼリーまで広く活用されている。2020年度の市場規模は280億円（前年比8％減）と推計され、最盛期と比べると一服感は否めないが知名度の高さは折り紙付き。近年は、脳機能改善、美容、骨・関節サポート、疲労回復、免疫賦活などの有効性が明らかとなり、肌保湿分野では、RJ特有成分のデセン酸を関与成分とした機能性表示食品も登場。また腸管免疫の関係性に着目した研究も進展している。コロナ禍で健康食品への期待が高まる中、RJの利用拡大にも期待が高まっている。

RJサプリ市場規模280億円に

ローヤルゼリー(RJ)は、花粉と花蜜を食べた働き蜂の下咽頭腺から分泌される機能性素材だ。乳白色のクリーム状で、必須アミノ酸、ビタミン類（B1、B2、B6、葉酸など）、ミネラル、コリン、γ-アミノ酪酸等の栄養素を豊富に含む。

R Jを食べ続ける女王蜂の寿命は、働きバチの約50倍と言われており、古くから不老長寿の妙薬として重宝されてきた。現在も美容サプリやエナジー系ドリンク、ゼリーなどに幅広く利用されており、健康食品の定番素材として高い知名度を誇っている。

財務省が今年1月に発表した輸入通関統計によると、2020年のR J輸入量は、約269 t（前年比3 ％増）。100 t近い大幅減となった前年と比べて回復基調にあるが依然として300ｔ割れの低水準が続く。

特に最近は、9割以上の国内シェアを誇る中国産RJの輸入量が減少。通関統計は、質量の異なる生R Jと粉末品が混在した数値であり、それぞれの正確な数量は不明だが、R Jメーカーへの取材では、加工食品や飲料に利用される粉末品が増加傾向にあるようだ。

また一部では…

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