昨年6月施行の改正食衛法で、コレウス・フォルスコリー、プエラリア・ミリフィカ、ブラックコホシュ、ドオウレンの4 成分が「指定成分含有食品」に。サプリメントでは、ダイエット、アンチエイジング、抗メタボなどの訴求で認知される人気素材だが、加工・製造基準、成分の試験法、最終商品パッケージへの義務表示、健康被害情報の報告など、品質保証を要求する内容が示された。指定成分の原料サプライヤーは、要求内容を遵守し、安心・安全な供給を図るべく尽力している。早期対応したサプライヤーもあり、とりわけコレウス・フォルスコリーとプエラリア・ミリフィカのサプリメントは数多く市場に流通している。「指定成分」制度の詳細と、施行後の状況をリポートする。
「指定成分」制度とは?
昨年6月1日施行の改正食品衛生法では、食品衛生上の危害の発生を防止する見地から特別の注意を必要とする成分又は物であって、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定したものを含有する食品が、「指定成分等含有食品」と定められた。
特別の注意を必要とする成分として指定されたのは、コレウス・フォルスコリー、ドオウレン、プエラリア・ミリフィカ、ブラックコホシュの4 成分(表参照)。
施行前までは、食品衛生法で健康食品による被害情報の収集が制度化されていない。
過去の事例から4成分が指定されたが、製造管理が適切でなく含有量が均一でなかったり、摂取目安量が科学的根拠に基づいていないこと等から、特定の成分又は物を含む健康食品の摂取との関係が疑われる健康被害が報告される事例があり、法的措置を講じる十分な情報を収集することが困難な状況だった。
改正食品衛生法により、施行後は、適正な製造・品質管理や事業者からの被害情報届出を義務化する等、必要な措置を講じることができるようになった。
製造・加工基準の規定、試験法も
「指定成分」制度では、新たに製造・加工基準を規定。「製造業者等は統括責任者を製造所等ごとに置くこと」などとしている。
この「統括責任者」に必要な要件も示した。このほか、製品ごとに「製品標準書」を作成することや、「製造指図書」を原則としてロットごとに作成することなどを留意事項として示している。
また、改正食衛法施行に先立ち、厚労省は…
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