栄養バランスの偏った食事や運動不足、不規則な睡眠時間、過度なストレス̶̶ など、生活習慣の乱れに対して悩みを抱えている現代人は多い。生活習慣の乱れは血流の停滞を生み、血流の停滞は生命活動を支える免疫系や代謝系にも悪影響を及ぼす。冷え症状、ゴースト血管、高血圧、動脈硬化、男性機能低下̶̶ など、生活習慣病を介して知らず知らずの内に重病化が進行していく危険性もはらんでいる。こうした中、血流改善をサポートする商材へのニーズは年々高まっている。健康食品分野では、「血流を保つ」「体温維持」などに関連する機能性表示食品の受理件数は130品目を超える。健康機器分野では温熱・温浴により血流改善を促すアイテムが、新型コロナ禍で免疫力アップを望む消費者から高い支持を得ている。なかでも近年は、季節を問わず日常的に身体を温めることで健康美を維持するライフスタイル“温活”の実践者が増加、血流改善・温活サポート商材の市場規模は推計2,000億円を超える巨大市場に成長している。

機能性表示食品130品目超に、「冷え対策」が半数以上

「血液サラサラ」など、生命活動の根幹となる血流の改善をサポートする商材の市場が拡大している。

体内から血流改善にアプローチする健康食品の素材では、高麗人参、ヘスペリジン、ショウガ、ヒハツ、ナットウキナーゼ、植物発酵エキス、ニンニク、カシス、オリゴノール、ケルセチン、L-シトルリン、ビタミンＥ、カンカ、イチョウ葉、松樹皮抽出物―― など多岐にわたる素材が流通している。

近年は、単なる血流改善サポートに留まらず、血流改善作用を介して冷えやコリの改善、自律神経バランスの調節、ゴースト血管対策、血栓や動脈硬化の予防、血圧降下、疲労回復、褥瘡（床ずれ）対策、アイケア（眼血流）、関節血流、育毛、男性機能向上、美容・エイジングケア―― など、訴求ポイントを絞った機能研究も進んでおり、温活サポート、アイケア、高齢者（介護・ロコモ）対策などの巨大市場向けに提案を進めるサプライヤーも見られる。また…

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