本紙編集部は、健康食品の受託加工・製造企業200 社超(有効回答103 社)を対象とした調査を実施した。今年上期の経営状態が良好だった企業は30%。昨年調査と比べ1 ポイント減ったものの、免疫サポート商品の特需や、海外輸出の回復もあり善戦した。長引くコロナ禍で、消費者の購入手段やニーズ変化にいち早く対応し、新規顧客の獲得、既存顧客の受注増に繋がった企業も。人気受注素材では、乳酸菌がトップを堅持。2 位には“若返りサプリメント”として海外で人気の「NMN」が入った。製造現場では引き続き、独自マニュアルを作成するなど、ウイルス対策の強化を徹底している。今年下期の売上予想は、ワクチン接種が始まる中、リベンジ消費への期待も高く、54% が増収を見込んでいる。「新工場建設」も9 社が予定しており、市場の本格回復が期待される。
コロナ禍ニーズ増、海外輸出の再開など 国内外共に、回復基調へ
今回の調査では、売上高や増減率、経営状況、市場の景況感、設備投資の現状、人気受注素材、輸出製品の受注実績やインバウンドの状況、機能性表示食品制度への対応状況、新型コロナウイルスに影響、今後の見通し――などについて聞いた。
調査対象の企業の売上高は、10億円未満が51%、10~50億円未満が25%、50 ~100億円未満が13%、100億円以上が11%。今年上期の売上高は44%が前年同期比を上回った一方、下回ったのは40%だった。
今年上期の経営状況に関する調査では、「良かった」が30%、「悪かった」が22%、「どちらともいえない」が48%だった。昨年調査と比較して各項目ともあまり大きな変化はなかった。
コロナ禍により、受注顧客の販路や、各国のコロナ感染状況により、売上増減が左右される状況が続いている。「良かった」と回答した企業からは、新規顧客の獲得や、既存顧客の安定した受注確保のほか…
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