「体感性アップ」「コスト削減」を実現する吸収性向上素材・技術。一本買いが主流のエナジー・滋養強壮系ドリンクはもとより、「お試し1週間のサンプル商品」など、体感性がリピートに繋がるサプリメントでの採用が進む。有効成分や摂取粒数の少量化にも繋がるため、コストメリットの面も評価されているようだ。素材分野では、素材自体の吸収性を高めたものや、主剤の吸収性をサポートする“機能性素材のための機能性素材”が流通。技術分野では、受託製造企業がナノ(リポソーム)化、微粒子化、発酵技術を活用することで、有効成分の高吸収性を訴求するOEM供給や素材の一次加工を提案している。ナノ化、微粒子化では、吸収性の向上に加えて、分散性や呈味性を高めることでドリンクや一般食品への応用が可能となることから、加工依頼は増加傾向にある。
吸収性向上でサプリ力を強化
“高吸収”に照準をあてたサプリメント開発が活発化している。
本特集のアンケート調査では、「ジャンルにもよるが、お試し一週間のサンプル商品で体感性・即効性を感じないと本購入に繋がらない」(大手通販企業・開発担当者)、「機能性表示食品は、機能を謳えばより効果を求められる。体感性向上は最大のテーマであり、製造者・開発者の使命」(ブランドオーナー)、「スポーツサプリメントの受託製造案件のなかで、発汗性や抗疲労に関して、即効性を求められるケースが多い。それらの機能を持つ素材に+αが必要」(受託製造企業)などの声がある。
主剤の選択とともに、有効成分の吸収性向上を実現する素材や技術、崩壊性を高める錠剤用添加剤などへの注目が高まっている。
吸収性向上素材・技術は、ビタミン・ミネラルなどの栄養成分の吸収を訴求するベーシックサプリメント、女性向けでは冷え性対策、男性向けではED対策、高齢者向けでは関節炎対応、スポーツ系では代謝・発汗促進、疲労回復など、短期間での体感が求められやすいジャンルのサプリメント・ドリンクに採用されているケースが多い。
メイン素材の少量化(粒数の少量化)にも繋がることから、コストメリットの面も評価されている。クロレラやグルコサミン、MSMなど目安摂取量が比較的多い素材や、主剤が高価なサプリメントなどへの応用にメリットがある。
吸収・分散・呈味性を向上「ナノ化」「微粒子化」に注目
有効成分の吸収性を高める技術としては、「食品素材のナノ(リポソーム)化」「微粒子化」「細胞壁破砕」「酵素分解」「低分子化」「自己乳化」などがある。
受託製造企業では、吸収性向上・分散性向上・コスト削減・呈味性改善を併せ持つ“差別化技術”としての提案を強化している。
ナノ化については…
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