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医療・介護分野で進むデジタル化 個人医療データ “ PHR ” の利活用に未知の可能性(連載/話題追跡)

少子高齢やコロナ禍を受け、病院や薬局の個人医療データ“PHR(Personal Health Record)” の利活用が進んでいる。行政は4月に民間PHR事業者の基本指針を公表。医療・介護分野では、民間事業者との連携で、オンライン診療や処方薬の提供だけでなく、個々の健康状態に合わせた食事・運動指導、健康相談等にまでサービス領域が広がっている。PHR利活用が進めば、新たなサプリ提供モデルの創出も期待できる。

総務省、厚労省、経産省は4 月、「民間PHR事業者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針」を公表。

「定期健康診断」「お薬手帳」「介護予防手帳」といった個人の医療データ“PHR”を、民間の利活用促進に向けたもの。民間PHRサービスには、患者向けの自己管理アプリ、健康管理サイトを活用した健康プログラム、食事・運動等のデータ保存やアドバイスなどがある。

今回の指針では、体重や血圧、運動、睡眠など「日々のライフログ情報」でPHRの利用状況が多いという結果が出ている。

医療・介護分野で民間PHR事業者との連携が進めば、在宅でのオンライン診療や処方薬の入手だけでなく、自身の生活習慣に合わせた食事や運動など健康相談も可能に。将来的には、薬だけでなくサプリメントの提案でも新たな可能性が期待できる。

サプリメントメーカーでは、ファンケルが6 月、同社サプリ・健食(約120種)と、日本で処方・販売される薬(約3 万種)の飲み合わせを検索する「SDIシステム」を活用したサービスを、従来の電話対応や直営店舗に加え、通販の会員登録者を対象にインターネットでも利用可能にした。

「高齢化に伴い薬の服用率が上がる中、サプリと薬の同時摂取は薬の効き目に影響するケースがあるため、飲み合わせに関する正しい情報をご案内することが重要」とし、「健康食品を安心・安全にご利用いただくためのサービスとして今後さらに強化していく」という。

PHRの連携事例をみると…

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