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新油市場、300億円にリーチ(特集/注目の植物油)

「新油」市場が拡大を続けている。アマニ油、シソ・エゴマ油、米油、MCT(中鎖脂肪酸)オイルを中心に、マーケットサイズは290億円超に。機能性と呈味性を併せ持つ“サプリ的オイル”“食べる油”として、市場規模は6年で3倍以上に拡大した。カメリナ、アルガン、チアシード、ココナッツ、ヘンプなど、ネクストオイルも続々登場しており、300億円市場の形成は目前だ。本特集では、「n-3系脂肪酸の補給源」として認知拡大が進むアマニ油・エゴマ油のほか、伸長著しい米油、コスメおよび食品分野で需要高まるアルガンオイルまで、注目の機能性植物油を紹介する。

植物油、巣ごもり特需も

日清オイリオグループの定点調査によると、アマニ油、シソ・エゴマ油、米油、MCT(中鎖脂肪酸)オイルを中心とした「新油」市場の拡大が顕著だ。

2020年の市場規模は290億円に達し、“サプリ的オイル”“食べる油”として市場に定着して以降、マーケットサイズは2014年(90億円)から3倍以上に急拡大している。内訳はアマニ油102億円、米油103億円、シソ・エゴマ油55億円、MCTオイル18億円など。

一方、家庭用油の国内市場規模は1,668億円の過去最大規模に。内訳はキャノーラ油438億円、オリーブオイル431億円、ゴマ油368億円など。“かけるオイル”戦略が奏功し、2018年からトップに立っていたオリーブオイルは、キャノーラ油にその座を明け渡したものの、前年比微増で推移している。

業務用に関しては、コロナ禍において、外食自粛・学校給食休止などの影響は色濃いものの、(ファーストフードなどの)業態やエリアによって好転したケースがあるほか、引き続き、内食機会の増加は追い風になっているようだ。

「巣ごもり需要による副食品の伸長に伴い、植物油製品は好調に推移した」(食系問屋)、「料理に不可欠なオイルに機能性を求めるのは至極当然のこと。

アフターコロナにおいても、内食機会は急には減らない。マンネリ化を打破できれば、植物油市場はまだ伸びる」(百貨店バイヤー)とのコメントも。“巣ごもり商戦”はしばらく続きそうだ。

アマニ、血圧、LDL対策の機能性表示食品に商機

「新油」市場を牽引するのはアマニ油。“健康のワンスプーン”としてブームになって以来、主婦層・若年層の取り込み、機能性表示食品の登場などを経て、市場に定着した。

パイオニアであるニップンをはじめ、日清オイリオグループ、キユーピー、J-オイルミルズなど、大手各社が参入。機能性表示食品は…

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