北陸地域では、全国的にも知名度の高い健康食品や飲料水のメーカーが集積。健康食品業界の製造拠点としての役割を果たしている。また、アカデミアとの産学官連携で地域特産品を活用した健康食品・化粧品開発も盛んで、富山県では健康・美容分野から再生医療や介護分野での活用まで広がりを見せる富山湾の海洋深層水をはじめ、富山市が特産化を推進するエゴマの栽培から加工、販売までを展開。石川県では地域特産品の健康食品や化粧品への応用に加え、新たに食品ロス削減や抗酸化力に優れた未利用食材の探索ツールとしても期待される新技術を活用するプロジェクトが始動。福井県では特産品の梅で機能性表示食品の開発や、県産サバから抽出したアミノ酸ペプチドの機能性研究から製品化に向けた取り組み—— など、独自性に富んだ取り組みを推進している。
全国区の健食・飲料受託企業が集積 海洋深層水、エゴマなどの製品化進む
「とやまの置き薬」で知られ、医薬品関連企業が100社以上集積する富山県。健康食品分野でも全国的に知名度の高いODM/OEM企業が多い。
代表格はバイホロンや協和薬品。ともに40年以上の歴史を持つ老舗メーカーで、今年は相次いで新社長の就任を発表し、次世代に向けて新たなスタートを切っている。
ほかにも小ロットOEMが強みの明健舎やアニマート製薬、明治薬品―― など、数多くの健食受託メーカーが本社工場を構える。
また、“水の王国”とも呼ばれる富山県では、立山連峰の伏流水や富山湾の海洋深層水など豊富な水資源を活用する飲料メーカーも多く…
地域特産品用いた健食・化粧品開発進む 食品ロス削減向け、新プロジェクトも始動
石川県では、加賀野菜「金時草」など地域特産物の機能性研究から健康食品・化粧品への応用分野で豊富な実績を持つ、金沢大学の太田富久名誉教授が実行委員長となり、石川県立大学と地場企業が連携して、食品ロスの削減を通じ持続可能な未来を目指すという「ミラサスプロジェクト」を始動させた。
電磁波を通すことで、食品や油の酸化が抑制される技術を活用し、食品の保存性を高め、食品原料加工時の品質維持、抗酸化力に優れた未利用食材の探索ツール―― など、様々な用途に活用できるという。
また40年以上にわたり…
県産「梅」活用した機能性表示食品も誕生 原料・加工・物流サポート企業が集積
福井県ではこれまで、福井県食品加工研究所と県内企業が共同で、県産の梅やラッキョウを用いた各種健康食品の開発実績を持つ。なかでも同分野のリーディングカンパニーが、天然カルシウム素材シリーズ『海の恵みの贈り物』や県産品の『紅映梅(べにさしうめ)』の原料供給を手掛けるカワイマテリアルだ。また…
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