㈱ディーエイチシー(東京都港区) は、高品質かつ低価格を追求した健康食品の開発に取り組んでいる。市場に流通する商品群は2021年9月22日現在、433アイテムに到達した。素材選定ではチャイナフリーを推進。その背景にあるものは何なのか。取締役本部長の影山将克氏に話を聞いた。
――――売り上げ推移は?
新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり消費の影響で、インターネット通販の需要が高まりました。一方、全国143店舗(2021年9 月末時点)で展開する直営店はマイナス成長に転じ、全チャネルの売上高としては横這い推移となりました。
売れ筋はダイエットシリーズやビタミン・ミネラルシリーズが好調で、特にビタミンDの需要は大幅に伸長しました。日焼け止めの使用、外出機会の減少などによる日光浴不足の意識に加え、メディアやSNSなどで免疫力への有用性が紹介されたことが大きな要因と捉えています。
機能性表示食品のカテゴリーでは、血中中性脂肪や記憶力維持をテーマとした「DHA」、アイケア訴求の「ルテイン」が好調に推移しました。コロナ禍における在宅時間・テレワーク増加に伴う運動不足、パソコン・スマホ使用時間増など、生活様式の変化が需要を後押ししたと分析しています。
―― 海外展開について
東南アジアを中心に複数の海外市場でサプリメントの販売を行っています。現在では東南アジア以外の国などにも申請を行っているところです。中国・台湾・香港は安定した市場を築いており、越境ECに関しては中国向けのみ展開しています。
海外市場で実際に販売するまでの道のりは、決して容易ではありません。適切に商品を輸出するには数え切れないほどの規制遵守、満たさなければならない多くのステップがあるからです。国ごとに異なる規制は販売プロセスを複雑にしており、販売可能になるまで1 年以上、長くて2 年という歳月を要します。
このほか、新興国では消費者教育の機会(イベントや、ワークショップ等)が必要なため、海外市場で長期的な成長をおさめるには献身的且つ積極的な市場投資が必要だと捉えています。
―― 素材選定のポイントは?
高品質、消費者の信頼感、貿易問題、その他の様々な要因を鑑みてチャイナフリーを進めています。ビタミンC素材はイギリス産やインド産を手配するなど、基本的には全ての素材をフリーにする方向性で取り組んでいます。素材単価としては間違いなく高価となりますが、販売価格については…
続きは本紙で、定期購読のお申し込みはこちらから(オンラインでの閲覧も可能です!)
■「受託製造企業ガイドブック2017年版」 好評販売中■
2012年版を全面改定し、「機能性表示食品への対応」を追加。各社の概要、特色、業況、連絡先がこの一冊に。健康食品・化粧品の製造、各種試験・分析依頼、原料調達などに、ぜひ本書をご活用ください。⇒詳しくはこちら