中国ネット通販大手のアリババグループは、『天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル』(通称:独身の日セール)の流通総額が約9 兆6,173億円に達した。
参加ブランド数は、過去最高となる約29万件。海外ブランドは約3万件に達し、その内2,800ブランドが初出品だった。海外から中国の消費者に商品を販売するための越境ECプラットフォーム『T モール・グローバル』には、130万品以上の新商品が登場。同社は、「ダイナミックな中国経済を反映し、安定した質の高い成長を実現した」としている。
昨年に引き続き、ファンケル、新日本製薬、ポーラ、明治、資生堂など日本企業の出品も数多く見られ、日本からの輸出商品量は、前年比286%まで増加。美容・化粧品、ヘルスケア、食品、育児・ベビー用品などの分野が出品数を増やした。
同グループのアジアマーケット事業開拓リーダーの趙戈氏は、「中国市場における本年の一大トレンドは“健康志向”。同分野で先陣を切っているのは、日本企業だ。特に日本の大手健康食品メーカーや一般用医薬品(OTC)メーカーは、いち早く中国人消費者の需要を掴み、『Tモール・グローバル』で売上を伸ばしている」と話す。ヘルスケア分野においては、食品だけではなく額式体温計、スマート血糖値計・血圧計など自身の健康状態・体調を可視化するための測定デバイスの売上が倍増した。
なお、11月19日にアリババグループが発表した2021年7〜9月期決算では、グループ売上高が約3兆6,000億円(前年同期比29%増)まで伸長。昨年10月に合併したサンアート・リテールの小売事業の売上高などを除いても、約3 兆2,000億円(同16%増)と躍進した。年初に中国当局から独占禁止法違反による課徴金を課され、4〜6月決算では2年ぶりに売上が減少したアリババだが、独身の日セールの成功で一気に巻き返した形だ。
アリババでは、今後、海外ブランドの誘致を進めていく方針を示しており…
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