今年の健康茶市場は、美容訴求のルイボスティーや黒豆茶、腸活訴求のごぼう茶、ノンカフェインのハーブティーやタンポポ茶、アカマツやアブラマツの葉から作られる松葉茶の需要が目立った。家庭用では外出自粛やテレワーク浸透による巣ごもり需要が市場を後押し。「味・機能性」を訴求する健康茶の引き合いが強まった。原料では紅茶テアフラビンの苦み低減や血糖値上昇抑制などに注目が集まっている。受託製造では、独自の茶葉コーティング技術や、素材の部位（実・葉・根など）ごとに適した焙煎技術による差別化提案が進む。最終製品では、L −テアニンを関与成分とする機能性表示食品や食物繊維訴求の健康茶など、美味しさと機能性を兼ね備えた付加価値提案が活発化している。

健康茶市場、新規参入に拍車　D2C事業からの引き合いも

健康茶市場に新規参入する動きが活発化している。取材先の受託製造企業からは「新規参入企業の引き合いが多い。新たに事業を始める顧客や異業種からのD2C事業の製造委託の問い合わせが目立つ」との声が。

ファッション業界など、異業種参入も相次いでいる。商品開発について、「リラックスをテーマとした機能性表示食品をつくりたい」「オリジナル性を強調したい」などの声も。付加価値ある健康茶へのニーズが高まっている。

コロナ禍、販売チャネルで明暗　ルイボスは「ブームから定着期へ」

今年の健康茶市場は、コロナ禍の影響が如実に表れた。家庭用については、外出自粛やテレワークの推進など自宅で過ごす時間が増えたことから、巣ごもり需要が拡大。

取材先からは「ペットボトル飲料を箱買いするまとめ買いが目立った」「粉末茶の需要が高まった」などの声が聞かれた。カテゴリー別では…

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