新型コロナ不活化で話題になった5-アミノレブリン酸リン酸塩(5-ALA)。血糖値の上昇抑制、睡眠の質向上、疲労感の軽減、運動効率の改善、ダイエット、美肌など、多種多様なエビデンスも注目を集めている。最終製品はサプリメントはじめ、一般食品や化粧品での商品化も。機能性表示食品は10品の届出が受理されており、5-ALAの市場形成が急ピッチで進んでいる。5-ALAは2013年7月に厚労省の非医薬品リストに「光合成細菌(ロドバクタ―・セファロイデス)の生成したもの」として記載されており、化学合成法でつくられたものは対象外。サプライヤーサイドでは、厚労省が国内で食品に用いることを認めた5-ALAの啓蒙活動を進めるなど、健全な市場形成に向けた取り組みを強化している。
新型コロナ不活化「G4 構造」がターゲット
長崎大学は1 月11日、5 -ALAが新型コロナウイルスの変異株(アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株)を抑制する効果があると発表した。研究成果は国際学術誌“Tropical Medicine and Health”に掲載。昨年2月に発表した新型コロナ不活化に次ぐ新たなエビデンスとして注目を集めている。
この研究チームを率いるのは、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科長の北潔教授だ。本紙取材に対し、「4つの変異株について、5 -ALAが効力を発揮するG4(グアニン四重鎖)構造をもつことを確認した。
スパイクタンパクやACEⅡに結合するなど、ターゲットは複数あることがポイント」と説明。新しい変異株のオミクロン株について、「試験管内での研究準備が整った。ターゲットのメインはG4と見込んでいる」と話す。
新型コロナに対する作用メカニズムとしては、「ウイルスが細胞に侵入することを阻害する」「ウイルスの増殖を阻害する」ことが考えられるという。
ウイルスの細胞への侵入阻害について、「5 -ALAが産生するプロトポルフィリンⅨあるいは…
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